禁忌の鎮静剤投与で2歳男児死亡 東京女子医大の医師6人を書類送検 業務上過失致死容疑で

奥村圭吾 (2020年10月22日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる

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 東京女子医大病院(東京都新宿区)で2014年、埼玉県の男児=当時(2つ)=が鎮静剤「プロポフォール」の投与後に死亡した事故で、警視庁捜査一課は21日、業務上過失致死容疑で、集中治療室(ICU)に当時勤務していた麻酔科医6人を書類送検した。捜査関係者によると、全員の起訴を求める「厳重処分」の意見を付けたという。

異変あったのに「プロポフォール」投与

 病院の外部調査委員会の報告書によると、男児は2014年2月18日に首のリンパ管腫の手術を受けた。ICUで人工呼吸中の子どもには「禁忌(きんき)」とされたプロポフォールを約70時間投与され、2月21日に急性循環不全で死亡した。積算量は成人の許容量の約2.7倍に上った。

 書類送検容疑では、元ICU副運営部長(60)ら38~60歳の医師6人は、手術後に男児の尿の量や心電図に異変があったにもかかわらず、漫然とプロポフォールの投与を続けて死亡させたとされる。6人の認否は明らかにしていない。

手術後のずさんな安全管理を過失と判断

 捜査関係者によると、プロポフォールの使用は、元副運営部長が、男児が寝返りを打つなどして人工呼吸器の管が外れる恐れがあるとの理由から決めた。他の5人は容体の管理などを担当していた。

 一課は病院関係者や外部の麻酔医ら数十人から話を聞くなどして捜査を続けてきた。プロポフォールは過去にも医師の裁量で使われた事例が複数確認されたため、使用自体ではなく、手術後のずさんな安全管理が過失に当たると判断した。

 田辺一成病院長は21日、「改めて患者様のご冥福をお祈りし、遺族の方々に心よりおわび申し上げます。本件を重く受け止め、再発防止策を講じており、今後も安心安全の確保に努めます」と文書でコメントした。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年10月21日

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