「目黒区の区立保育園の民営化、撤回してください」保護者らが署名提出 ”保育の質”低下を懸念

山下葉月 (2021年6月8日付 東京新聞朝刊)
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区の担当者(右)に署名を渡す保護者たち=目黒区役所で

 目黒区立の保育園に通う園児の保護者たちが、区が進める区立保育園の民営化について、計画撤回を求める要望書と区内外の633人分の署名を区に提出した。

区立を22園から10園に減らす計画 「本来は増やすべき」

 目黒区は、「区立保育園の民営化に関する計画」に基づき、4月までに5つの保育園を民営化。区立は17、私立は80園となった。

 さらに区は民営化を進めようと計画を改定。素案では「老朽化した施設について優先的に民営化を検討する」とし、区立ひもんや保育園などを民営化し、将来、区立は10園にする方針。

 要望書は目黒区長宛てで、今月4日に提出された。ひもんや保育園のゼロ歳児クラスを中心とした保護者たちが、同園が4年後に閉鎖され、別の園と統合した上で民営化される計画を知り、5月からオンライン署名を始めた。

 要望書によると「区立園は区全体の保育の質を向上させる中心拠点。本来増やすべき区立園がこれ以上減れば、地域全体の保育現場が混乱し、保育の質が低下するリスクがある」と訴えている。1歳と3歳の息子が通園している竹内冬美さん(36)は「転園による環境変化が子供にどう影響するか心配だ」と話した。

 目黒区は7月に保護者らを対象にした説明会を開くほか、8月6日まで、郵送やメールなどで意見を募集している。詳細は目黒区のサイトで説明している。 

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年6月8日

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