目黒区の私立認可保育所が不正受給 運営委託費など5500万円 区の配置基準を満たすため職員数を水増し
中村真暁 (2023年8月4日付 東京新聞朝刊)
東京都目黒区は3日、区内で私立認可保育所「ピュアリー目黒南保育園」を運営する「フェイスフルラバーズ」(川崎市)が名簿書類を改ざんしてスタッフ数を水増しするなどし、区から運営委託費と補助金計約5500万円を不正に受給していたと発表した。区は同社を指導し、不正受給分の返還を求めている。
内部告発から調査 区が返還求める
目黒区によると、保育園が開設した2020~2022年度、運営委託費や補助金の請求時に添付する職員名簿に、勤務実態のない同社本部の職員や退職した職員の氏名を記載。区の職員配置基準を満たすよう、毎月の職員数を延べ197人水増ししていた。また、施設長は園の運営管理業務に専従せず、職責を十分に果たしていなかった。
目黒区は同園関係者の内部告発や保護者からの苦情をきっかけに調査。今年1月には都と抜き打ちの特別指導検査をした。今後、違約加算金も請求する。
同社は他に川崎市内で4園、大阪府内で1園を運営。光山哲男代表は本紙の取材に「信頼を取り戻せるよう、全力で取り組む。一刻も早く全額を返還したい」と話した。
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