未婚のひとり親も所得税控除の対象に 与党税制大綱 男女の待遇差も撤廃

大島宏一郎 (2019年12月13日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 与党は12日、2020年度税制改正大綱を決定した。昨年からの課題だった未婚のひとり親への支援は、配偶者と離婚や死別したひとり親の所得税を軽くする「寡婦(夫)控除」の対象に未婚のひとり親も加え、婚姻歴の有無による待遇差をなくすことで決着した。

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年収低い未婚シングル家庭 子の貧困対策で見直し

 寡婦控除は、戦争で夫を失った妻のためにできたという経緯から、対象は配偶者と離婚や死別したひとり親に限られており、婚姻歴のない未婚のひとり親との不公平感が指摘されていた。平均年収も未婚のひとり親のほうが低いとの調査もあり、当事者らは「子どもの貧困対策」の観点から未婚を対象にするよう要求。これまでは自民党が「未婚の出産を助長する」などと反対してきたが、公明党の主張を受け入れた。

 対象は年間所得500万円(年収約678万円)以下の世帯。年間で最大35万円を課税対象の所得から差し引き、納める所得税を抑える。

5歳児の母、浮いた分は子のために「生活少し楽に」

 未婚のひとり親として5歳の長男を育てながら社会福祉法人で働く東京都三鷹市の女性(36)は、税優遇で浮いた分を長男の養育費に充てる考えで「生活は少しだけ楽になりそう」と喜ぶ。

 一方、年収が上がれば所得制限を超えて税優遇を受けられなくなる恐れもあるといい「キャリアアップに向けて働く女性のことも考えてほしい」と訴える。

 また、寡婦(夫)控除の男女による待遇差も撤廃する。男性は現行で27万円を控除できるが、女性と同額の35万円に引き上げる。さらに、女性も男性と同じく年間所得500万円超は対象から外す。

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