全国初!? 平塚に「絵本が読める畑」 バラと絵本の意外な共通点とは

吉岡潤 (2020年4月28日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 バラが咲き並ぶ傍らで、香りに包まれながら、自然をテーマにした絵本を楽しむ観光・体験農園「きいろいおうちfarm(ファーム)」が、神奈川県平塚市にオープンした。バラ農家の横田敬一さん(54)と絵本講師の内田早苗さん(45)が組み、ユニークな空間を作り出した。

絵本とバラが並ぶ園内=平塚市で

600平方メートルのハウス、自然テーマの絵本150冊

 バラを育てる約600平方メートルのビニールハウス内に約150冊の絵本がそろう。イスに腰掛けてバラのお茶などを飲み、読書にふけるのはもちろん、園内を回って花を観賞し、虫を探すのもよし。内田さんが選んだ本、バラのジャムや野菜などを販売。ゆくゆくは農業体験も企画するという。

 絵本に興味があり、読み聞かせのボランティアを続けていた横田さんが昨年2月、内田さんの講演を聞いたのが第一歩だった。

「待ち読み」の絵本講師 × 「自然力畑」のバラ農家

 内田さんは、絵本を子どもの想像力を広げる優れた子育ての道具と考え、「待ちよみ」を提唱する。親は絵本を読み、子どもがどう考え、反応するかをじっと待つように説く。子ども自身の成長する力を信じる。

 「全く同じだ」と横田さんは思った。無農薬、無肥料の「自然力畑」で食用バラや野菜を栽培している。工夫して環境を整えた後は無理強いをしない。「自然の力で育つのを待つのが僕の農業」。横田さんの話に内田さんも共感。交流を重ね、互いに「何か一緒にできないか」と思案した。

「心が癒やされる空間に」と話す横田さん(左)と内田さん

コロナ対策で定員1日20人 ハウスは開放状態で換気

 自然、野菜、花が題材の絵本は多い。「本物、ほんとのことが分かりやすく書いてある」と横田さん。内田さんも「農業のプロと話してみて、やはり絵本はすごいんだなと」。今年に入り、「おそらく国内初」という「絵本が読める畑」の実現へ準備を進めた。

 開園は火、金、土曜日午前11時~午後4時。新型コロナウイルス対策で1日20人以内に制限し、一人一人の面積を十分に確保。常にビニールハウスを開放状態にして換気する。横田さんは「散歩と同じ。気晴らしで来ていただければ」と話す。

 入場料大人1000円、子ども300円。予約やアクセスなど問い合わせは「きいろいおうちfarm」のホームページで。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年4月28日

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