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〈奥山佳恵さんの子育て日記〉1・甘え上手は子育て上手

  (2019年4月26日付 東京新聞朝刊)

奥山佳恵さんの子育て日記

次男を見守っていてくれる、おじちゃんのでっかい手

28歳で長男を出産 ゴールではなくスタートだった

 こんにちは! はじめまして。このたび、子育ての話を連載させていただくことになりました奥山佳恵です。芸能界の仕事をしながら、ふたりの男子を育てるのはとても大変で、たくさんの方の目と手と力をお借りして、何とか乗り切っている状況です。

 4月から高校2年生になった長男を出産したのは、28歳のときでした。初めての出産で、子どもが無事に生まれることがゴールと考えていた私は、なかなか寝ない、泣きやまない長男との生活が始まって早々にがくぜん。出産はゴールではなく、むしろスタートなんですよね。

自力で頑張ろうと気負った末…「もうできない!」と爆発

 初めてのことづくしな上に、もとが器用ではない私。それなのに「産んだ子は母が育てることが当たり前」と思い込み、何もかもひとりで頑張ろうと気負っていました。毎日の家事に加え、手作りの離乳食や絵本の読み聞かせ。今思うと、そんなタイミングでよせばいいのに食費や電気、ガス、水道の節約まで。実家の両親は現役の共働きだったため頼れず、ママ友もゼロ。頼りはダンナさんだけで、やっと眠ってくれたわが子の横でつかの間の眠りについたとき、「お仕事からダンナさんが帰ってきてくれた」という夢まで見ました。願望そのものですね。

 そんな日々はあえなく崩壊。「もうできない!」と爆発しました。自分の力量の小ささがやっと分かったのです。

 「ひとりでできること」にはどうしたって限界があります。子育てに行き詰まっていたあるとき、こんな言葉を聞きました。「甘え上手は子育て上手」。頼れるカードは一枚でも多く持っておいた方がいい。人にお願いをする勇気を持ちなさい、と。

「助けて」と言えるようになり ママ友や友人も増えた

 そうしよう。頼りにしよう。子どもをいっしょに育ててもらおう。自分の限界を知った私は、率先して「助けてください」と言えるようになりました。さらに人の助けが必要な次男を授かってからは、なおさらです。

 子育てが始まったばかりのころと今で最も違うのは「友人の多さ」。今では、長男、次男各世代のママ友、同じ地域在住のたくさんの友人に囲まれて暮らしています。街を歩けば友人に出会う、と言ってもいいくらいで、本当にありがたいです。困ったときは頼って助け合う。子育ては「みんなでするもの」と思わせてくれる今の環境に、心から感謝しています。(女優・タレント)

おくやま・よしえ

 1974年生まれ。女優、タレントとして2人の子どもを育てながら、テレビや映画などで活躍中。2011年に生まれた次男がダウン症であることを告白。著書に「生きてるだけで100点満点!」(ワニブックス)など。