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〈奥山佳恵さんの子育て日記〉2・ダウン症の次男 大切なのは笑顔でいられること

  (2019年5月31日付 東京新聞朝刊)

奥山佳恵さんの子育て日記

写真

先生や友達に見守られながら、普通級の小学校に通っています

「できないことだらけ」の次男は普通学級に

 こんにちは! 奥山佳恵です。「一人でできることには限界がある」からこそ、人を頼って、「お願い」する勇気を持たなければ、と学んだ長男の赤ちゃん時代。そのあとに生まれた次男はダウン症があったため、長男以上に「人の手」が必要な子どもでした。

 現在は小学2年生。地域の小学校で普通級に通っています。ダウン症があってもいろいろなことができる子だから、ではありません。できないことだらけで、まだ字も書けません。けれど同じ教室で、同じ教材を使って、同い年のお友達と肩を並べて過ごしています。

まるごと受け止めてくれたクラスメイト

 目的は「同じ場所で一緒にいること」。「できない」ことは悪いことではなく、世の中には多様な人間がいるということ、「人の手」が必要な人もいるということを地域でともに暮らす子どもたちに知ってもらい、ともに育ち合ってもらいたかったから。

 それでも親としては内心、周囲に迷惑をかけていないかドキドキです。小さくなりながら授業参観に行くと、クラスの子どもたちは次男を「いろいろなことができない友達」として、そのまままるごと受け止めてくれていました。大真面目な顔でノートにでたらめな線を書く次男の横で、何も言わずにほほえんで。

今は「できない」を理由に居場所を分けない

 先生の話では、次男は授業中に手も挙げるのだとか。「時々、あてるんですよ」と、先生もうれしそうでした。正解だと周りから拍手が。その拍手も、他の子の正解の時と同じような大きさで。

 下校後は学童保育に通っています。一人での移動はまだ難しく危険なため、移動支援サービスを利用しています。「手を貸してください」の私からのお願いは、今や友人知人の範囲だけにとどまらず、国や県や市のみなさまにまで波及している現状。おかげで、多くの方に次男の存在を知ってもらうことができています。

 「一人で登下校もできないのに地域の学校の普通級に通わせるなんて」と思われる方もいらっしゃるでしょう。私たち夫婦も何が何でも普通級に、と思っているわけではありません。一番大切なのはわが子の笑顔。学校環境を変えることも柔軟に考えています。うちの子が笑っている場所が居場所です。ただ、今は「できないから」という理由で居場所を分けてはいないだけ。「できること」は誰にとっても永遠ではない、と思いながら。(女優・タレント)