「コロナのことを考えると…」75%の子どもにストレス反応 成育医療研の調査で判明 集まったリアルな声に耳を傾けてください

子育て世代がつながる
 国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)が、新型コロナウイルスの感染流行期の生活状況や健康について明らかにしようと、全国の小中高生を対象に行った「コロナ×こどもアンケート」で、75%が「コロナのことを考えるといやな気持ちになる」「最近集中できない」といったストレスを感じていることが分かりました。同センター社会医学研究部の半谷まゆみ研究員は「まずは子どもたちがストレスを自覚することが大切。そして周りの大人がしっかりくみ取ってケアをしてほしい」と呼び掛けています。

小学1~3年が「自分を傷つけたり、暴力をふるったり」

 アンケートは、センターの医師や研究者を中心にした「コロナ×こども本部」が、全国の多くの学校で休校が続いていた4月30日~5月31日にインターネットで実施。小学1年~高校3年の2591人と、0歳児~高校生を育てる保護者6116人から回答がありました。

 小学1~3年の47%が「コロナのことを考えるといやな気持ちになる」、4~6年と中学生の40%、高校生の42%が「最近集中できない」などのストレス反応を感じていました。「自分の体を傷つけたり、家族やペットに暴力をふるうことがある」と答えた割合は、学年が低いほど高く、小学1~3年で16%。一方で、ストレスに関する項目について「どれにもあてはまらない」と答えた子どもは25%でした。

グラフ

「コロナ×こどもアンケート」より。四捨五入の関係で計が100%にならないことがある

 半谷研究員は「外出自粛や休校の影響による、正常なストレス反応」とした上で、自傷や他傷の行為に関して「とくに小さい子はストレスを言語化できない。問題行動の裏にあるストレスに気付いてあげてほしい」と話します。「子どもへのケアなしに『集中しなさい』『努力が足りない』と叱咤激励するのは逆効果」とも。

学年が上がるほど生活リズムに乱れ でも無理に戻さないで

 調査時点の直前1週間で「1回も外出しなかった」と答えた割合は、学年が上がるにつれ増え、高校生では13%。「1回も運動しなかった」という高校生も32%いました。また、勉強以外でテレビやスマートフォン、ゲーム画面を見ていた時間(スクリーンタイム)は、全学年で6~7割が「去年より長くなった」と答えました。起床・就寝時間は、学年が上がるほど不規則になり、小学1~3年の35%が「去年と変わらない」のに対し、高校生の26%が「2時間以上ずれた」と答えています。

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「コロナ×こどもアンケート」より。四捨五入の関係で計が100%にならないことがある

 学校再開で、不規則になった生活リズムを元に戻す際、あまり無理をさせると、自律神経障害や意欲の減退につながることもあるそうです。「休校中にほとんど外出しなかった子どもたちにとっては、登下校という動作だけでも疲れる。その上に勉強などの負荷がかかっていることを理解して」とアドバイスします。

 家族との関わりでも心配な傾向が見られました。小学1~3年の23%、4~6年の15%が「どなられる」と回答。わずかではありますが「食べものなど必要なものをもらえない」と答えた子どもも。

保護者も自覚 「ののしったり、たたいたり…が増えた」

 保護者自身も子どもとの接し方に変化を感じています。子どもをののしったり、たたいたりしたことが、ことし1月時点と比べて「増えた」と自覚しているのは、年少~年長児がいる保護者の4割超、小学1~3年の保護者の4割近くを占めました。

 アンケートの自由記述には、子どもたちのリアルな声が寄せられました。「コロナ×子ども本部」は「こどもたちが何を考えているのかを知ることで、きっと、感じること、見えてくるものがあるはずです」と大人たちにぜひ読んでほしいと呼び掛けています。寄せられた子どもたちの声の一部を紹介します。

◇知りたいこと・ほしいもの

「友だちと会う時間がほしい」(小6女子)
「母が会社で無理していないか」(高3男子)
「学校にいきたい」(小4男子)
「部活をしたい」(中1男子)
「息抜きするものがほしい」(中1女子)
「コロナがどうやったら治るのか」(小2女子)
「ワクチンはいつ作られますか」(小4男子)
「自殺念慮がひどいが病院に行っていいのか」(高2女子)

◇今の気持ち

「いえにいても、つまんない」(小1男子)
「ママが仕事を休んでずっと一緒にいられてうれしい」(小1女子)
「1人で勉強だけの毎日はとてもつらい」(中3女子)
「勉強についていけるか心配」(中1女子)
「なぜお母さんは僕が好きなのに怒るの?」(小2男子)

 アンケートの報告書は、国立成育医療研究センターのホームページでダウンロードできます。また、センターでは、子どもたちの生活と健康への影響が続くとともに、学校再開で新たな課題も出てきているとして、7月19日まで、第2回アンケートを実施しています。

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コメント

  • 匿名 より:

    休校中にストレスを抱えた状態で、今度は制約だらけの学校・園生活。以下は全て私と、友人の子どもたちの状況です。

    ・保育園では、3歳児以上は昼食時のおしゃべり禁止、パーテーション設置、マスク全員着用。
    ・保育園は7月から通常保育となり、我が子は肌が弱くてマスクをつけずに過ごさせてもらっていたが、「7月からは人が増えるのでつけて欲しい」と園から言われた。
    ・小学校でもマスク着用。小1の我が子は1ヶ月経ってもクラスの子の顔と名前を片手で数えるほどしか覚えていない。
    ・下の子が上の子の顔の前で咳をしたとき、「ウイルスが飛んでくるからこわい!やめて!」と大泣き。
    ・手足の出る兄弟喧嘩が毎日のように起こる。
    ・友人の子が通う学校では、通学中や授業中に苦しくてマスクを外した子が別の子から責められる。

    熱中症はもとより、呼吸機能への低下や、子どもたちの心に及ぼす影響は計り知れず、不安に思わない日はありません。成育医療センターの第2回アンケートにはぜひ回答したいと思いますが、結果を待たずに改善できることも多々あるのではないでしょうか。

  • 匿名 より:

    記事を拝見し、子供たちが様々な心の問題を抱えている事を知りました。
    子供たちや保護者の皆様、現場の先生方がカリキュラム優先で心身の健康を崩されない様、文部科学省等の行政機関や政治家の方々は配慮して下さる事をお願い申し上げます。

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