小学生のお年玉は平均2万1240円 「3つの使い道」でマネー教育のきっかけに〈どんぶり一家のマネー術〉

(2021年1月8日付 東京新聞朝刊)

どんぶり一家のマネー術

 主婦の財子(ざいこ)さん(39)と会社員の夫の経男(つねお)さん(42)、長男税太(ぜいた)くん(4)、長女貨保(かほ)ちゃん(0)のどんぶり家。一家のお金の悩みにFP陽子さんが助言するコーナーです。

お年玉の平均総額はどれくらい?

 財子 新型コロナの影響で年末年始の帰省も見送り、祖父母から子どもたちへのお年玉も今年は振り込みでした。

 陽子 味気ないですが、今年は仕方ないですよね。

 財子 お年玉も毎年もらっていると、たまってきます。どう管理すればいいですか。

 陽子 一度にもらうお年玉の平均総額は2万~3万円前後で、子どもにとってはそれなりの額です。就学前から小学校低学年くらいまでは、特別なものを買ってあげるか、親が管理するかとなりますが、小学校高学年ともなれば「自分のお金」という意識も出てきます。お年玉をマネー教育のきっかけにしてほしいですね。

図解 お年玉の平均総額 4~6歳児は1万5553円、小学生は2万1240円、中学生は2万8799円、高校生は2万2579円

「好きに使う」「貯金」「教育費」

 財子 確かに私も子どものころ、親に「お年玉、預かっておくね」と言われると、ちょっと不満でした。

 陽子 そうですよね。そこで、使い道を3つに分けてみましょう。1つ目は、子どもが自由に使えるようにし、本当に欲しかったものなど特別なものを買う機会に。2つ目は、子ども名義の銀行口座を作り、自分で貯金してもらうのです。

 財子 通帳を渡すと、喜びそうですね。

 陽子 銀行の仕組みを教えてあげて、通帳やキャッシュカード、暗証番号も自分で管理させます。今度ディズニーランドに行くお金にしようとか、自転車を買い替えようとか、子どもがお金をためる目標を持てるといいですね。

 財子 お金の重みも実感できそうですね。

中高生なら電子決済も本人口座に

 陽子 中高生以上になると、スマホ決済アプリや電子マネーを使ってキャッシュレスで買い物をすることもあるでしょう。親の口座にひもづけると、使いすぎなどのリスクがあります。子ども自身の口座にひもづければ、自分でお金を管理する意識が育まれると思います。

 財子 3つ目の使い道は。

 陽子 教育費として積み立てておくのが良いでしょう。これまで解説してきたように子どもの年齢が上がるにつれ、教育費の負担は大きくなっていきます。将来の子どものため、親が管理してあげましょう。

監修・八木陽子 

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 東京都在住。1男1女の母。出版社勤務をへて独立。2001年、ファイナンシャルプランナーの資格を取得後、マネー記事の執筆やプロデュース、セミナーなどの仕事をする。2005年、親子でお金と仕事を学ぶ団体「キッズ・マネー・ステーション」を設立。2008年、家計やキャリアに関する相談業務を行う「株式会社イー・カンパニー」を設立した。著書に「6歳からのお金入門」(ダイヤモンド社)、「10歳から知っておきたいお金の心得」(えほんの杜)など。

※「どんぶり一家のマネー術」は毎月第1金曜に掲載します。次回は2月5日です。 

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