父と娘、母と息子 お風呂に一緒に入るのは何歳まで?〈性教育10の悩みに答えます③〉

イラスト

 東京すくすくは、開設3周年を記念して、気になるテーマを楽しく学べるオンライン講座を企画しました。第1弾は「性教育」です。講座〈教えて!サッコ先生 性教育10の悩みに答えます〉で取り上げた質問を、記事でもテーマごとに紹介します。もうすぐ5歳になる娘さんがいるお母さんからの質問です。

質問3. 父と娘、母と息子、一緒にお風呂に入るのは何歳まで?

 母親としては、夫と娘が一緒にお風呂に入るのは、そろそろどうかな、と思っています。夫から娘に伝えてほしいのですが、傷ついてしまうかな、と心配でもあります。異性の親とのお風呂を卒業するとき、どういう言葉がけがいいでしょうか。そもそも、お母さんと息子、お父さんと娘、という異性の親子は、何歳くらいまでお風呂が一緒でいいのでしょうか。

誰かが違和感を覚えたら”卒業どき”

サッコ先生 これは保護者向けの講演会で事前に質問を募ると、必ず上がってくる質問ですね。傷ついてしまうかな、というのは娘さんがでしょうか、パパがでしょうか?

すくすく 両方のようです。娘にも誤解のないように伝えたいし、子育てをしたいという温かい気持ちで一緒に入ってくれるパパにも角が立たないように伝えたいという思いがあるそうです。

サッコ先生 なるほど。「異性の親御さんといつまで一緒にお風呂に入ればいいか問題」は、親側にしろ、子側にしろ、どちらかが、または家族の誰かが違和感を覚えたら、そのときが卒業どきかなと思います。どちらも違和感を持たずにそのまま入り続けることもあるかもしれませんが、女の子に関しては、初経を迎えたらパパとのお風呂は卒業かな。

 どうして月経で区切るかといいますと、私が担当する埼玉医科大・産婦人科の思春期外来では、若年妊娠のお嬢さんや、家庭内で性虐待の被害を受けているお嬢さんの診察をすることがあります。妊娠につながるようなことがあってはならないので、パパと娘さんの入浴はしっかり仕切ってあげる必要があります。

「△歳になったら1人で入ろうね」

サッコ先生 私も息子がどのタイミングで一緒にお風呂に入らなくなるのだろうと思っていたのですが、あるとき自分から「もう1人で入る」と言い出しました。さみしい思いもありましたが、特に男の子は自分でそろそろ、と卒業していくものかもしれません。

写真

産婦人科医「サッコ先生」こと高橋幸子さん

 第三者がそろそろ一緒に入るのは終わりにした方がいいのではないかな、と気が付いたときには、「△歳になったら1人で入ろうね」という声がけをして、少し先の未来に対して心の準備をしておけるようにすると、パパも娘さんも「年齢がきたからこれでおしまいなんだな」と区切れます。同時に、「その年齢までには、1人で清潔にできるようになる」ことを目指すトレーニングにもなります。

お風呂から裸で出てくるのはOK?

すくすく 小学5年生の息子は、母親の私や中学生の姉とお風呂に入るのは自ら控えていますが、息子自身がお風呂から裸で出てくることには抵抗がありません。やはり娘はちょっと顔をしかめますし、私も「もう10歳すぎたから1枚はいて出てこようね」と声をかけています。そのあたり、どうしたらいいでしょうか。

サッコ先生 そうですね。子どもたちは学校で「プライベートゾーン」のことを学びます。くちびると水着で隠れる部分を指しますが、このプライベートゾーンをさらすのはマナー違反だということも学びます。ただ、家庭の中でパパが裸族ということもありますよね。家族の習慣を家庭内でまねをすることもあるでしょう。

すくすく たしかに裸でいるのは気持ちがいいですし、汗が引くまで裸でいたい気持ちは分かります。

サッコ先生 それは家族で話し合ってルールを決めるとよいと思います。「裸で過ごしたいのであれば、お風呂上がりにリビングルームではなくて自分のお部屋で裸で過ごすのは問題はないよ」と、裸でいてもOKな場所をつくってあげても良いですね。

写真

高橋幸子(たかはし・さちこ)さん

 「趣味・性教育、特技・性教育、仕事・性教育」の産婦人科医。愛称は「サッコ先生」。埼玉医科大で医師として思春期外来などで診察に当たるかたわら、全国各地の学校などで年間120回以上性教育の講座を行う。家庭でできる性教育も支援しようと、サイトの監修や本の出版もし、多角的に活動する。著書に『サッコ先生と!からだこころ研究所 小学生と考える「性ってなに?」』(リトルモア)。

10

なるほど!

1

グッときた

1

もやもや...

4

もっと
知りたい

すくすくボイス

この記事の感想をお聞かせください

/1000文字まで

編集チームがチェックの上で公開します。内容によっては非公開としたり、一部を削除したり、明らかな誤字等を修正させていただくことがあります。
投稿内容は、東京すくすくや東京新聞など、中日新聞社の運営・発行する媒体で掲載させていただく場合があります。

あなたへのおすすめ

PageTopへ