等身大の公園情報をwebサイトで発信! 葛飾のパパが300カ所を地道に取材

加藤健太 (2021年7月22日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
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「こちら葛飾区公園情報紹介所」を運営する菊池和貴さんと遊具で遊ぶ長男の匠ちゃん(写真は、戸田泰雅撮影)

 口コミサイトを頼りに公園に出掛けてみたら大したことなくてがっかり-。そんな経験をした3歳児のパパが「等身大の情報を」と自らサイトを立ち上げた。制約を強いられるコロナ禍の夏休み。「今日はどう過ごそう」と悩む保護者の救世主になるはずだ。

「こち亀」にちなんで

 サイトの名前は、葛飾・亀有を舞台にした人気漫画にちなんだ「こちら葛飾区公園情報紹介所」。区内に住む会社員の菊池和貴さん(37)が今年1月に立ち上げた。公園のありのままを伝えようと区内300カ所の公園を自転車で回ってしまう、「こち亀」の主人公両さんも顔負けのこだわりと熱中ぶりだ。

 水元公園の冒険広場を紹介するページでは、滑り台だけで8枚の写真を載せ、「滑りが良い」と解説。一方、ターザンロープは「ロープが長くて途中で足がついてしまう」といまいちなところも指摘する。取材の相棒は長男匠(しょう)ちゃん(3つ)。実際に遊び、感じたことを記事に反映させている。

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公園を巡る時は自転車

急な「おしっこ!」に焦らないように

 「これだけは必ず書く」とこだわるのがトイレの情報だ。どのくらいきれいか、おむつ交換台はあるのか。急に「おしっこ!」と言われて焦った経験があるからこそ、トイレ情報の必要性を感じている。

 自治体のホームページでも公園を紹介しているが、全ての公園を写真付きで取り上げる例はあまりない。サイトを見た区公園課の泉山省吾課長も「親の目線で1カ所ずつ丁寧に取材しているのが分かる。私たちも見習いたい」と舌を巻く。

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スマホ版「こちら葛飾区公園情報案内所」のトップページ

 昨年からのコロナ禍で匠ちゃんと公園に行く機会が増えた菊池さん。飽きさせないようにいくつも巡るうちに、口コミサイトの情報が大げさだったり、人気ランキングから外れた公園でも楽しめたりすることに気付いた。「立派な写真に惑わされて『なんだ普通の滑り台じゃないか』とがっかりしたことがある。そうならないように等身大の情報を伝えたい」とサイトを立ち上げた。

 普段は建設会社で自社ホームページの更新を担当する。本業のノウハウを公園のサイトにも生かし、帰宅後や休日に少しずつ更新してきた。取材した300カ所のうち7月中旬までに約150カ所の記事を掲載。残りも順次アップしていく。

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漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」のキャラクター両津勘吉(中)らのフルカラー銅像

遊具からも検索可能

 サイトは現役パパならではの工夫がいっぱいだ。遊具の種類から公園を探すこともでき、「滑り台」のページを見れば、滑り台がある公園が写真付きで一覧表示される。ずらりと並ぶ滑り台の写真を子どもに見せて「どれがいい?」と誘ってみるのも楽しそう。「自転車の練習」「水遊び」「駅から五分」のように目的や立地から探すこともでき、シニアにもうれしい「健康遊具」のページもある。

 こうして細かく分類できるのは、300カ所をつぶさに見て回り、情報を蓄えてきたからこそ。夏本番を迎え、サイトを見た人から「公園に日陰があるかも知りたい」と要望が寄せられており、日陰の有無で絞り込み検索できるように改良を進めている。

 サイトの閲覧数は1月の1000PV(ページビュー)から右肩上がりに伸び、6月は17000PVまで増えた。菊池さんは「探してみると魅力的な公園が意外と身近にある。葛飾に限らず、近隣の区の公園情報も伝えていきたい」と意欲を示した。

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遊具を撮影する菊池さん

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年7月22日

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