夏はプールで楽しみたいけど…営業中止が続出 感染対策しながら営業する施設も 埼玉県内の現状

寺本康弘、前田朋子、渡部穣 (2021年8月13日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる

今シーズンのプール営業が中止となった加須はなさき水上公園=埼玉県加須市で

 新型コロナウイルスの感染拡大で、今年も夏休みの定番のプールを気軽に楽しめない状況だ。埼玉県内の自治体が管理するプールの多くは今夏の営業を中止。オープンしているプールも人数制限など対策をしつつ、感染状況を見ながらの営業を続けている。

さいたま水上公園 オープン2日前に中止

 埼玉県は昨年に続き、県内4カ所の県営水上公園の営業を中止している。中でも「さいたま水上公園」(上尾市)は施設の老朽化のため今年で営業終了が決まっていたこともあり、SNSには残念がるコメントが相次いだ。

 県は一度に利用する人数の上限を決め、来場者が分散するよう入場時間を指定したチケットを事前販売して営業する予定だったが、感染急拡大を受けて急きょ方針を転換。オープン2日前の7月29日に取りやめを発表した。県公園緑地協会によると「こんな急に中止になってしまうのか」「この状況では仕方がない」などの声があったという。

さいたま市営は屋内のみ「屋外なら密集」

 さいたま市も昨年に続き、市都市公園課が管理する屋外プールの営業を中止した。屋内プールは人数制限しながら営業しているため、「なぜ屋外はやらないのか」と問い合わせもあるが、同課は「屋外プールはレジャー性が高く、密集が避けられない」と説明する。

 屋内プールはコースロープを張り、間隔を空けて泳げるが、屋外プールはエリア分けが難しく、子どものじゃれ合いなど利用者の行動をコントロールしづらいという。また、雷が鳴ると少ない屋根の下で身を寄せ合って待機することになり、開園は難しいと判断した。

西武園と東武動物公園 人数制限で営業

 一方、西武園ゆうえんち(所沢市)はプールの利用者を5000人に制限して営業。東武動物公園(宮代町)も7月下旬からは上限を2500人に絞り込んで営業している。利用者からは「混雑していた」という苦情とともに、例年の混み具合と比べて「快適だった」という声も。密集になりやすい更衣室を利用せず、折り畳みテントを持参してプールサイドで着替える人が多いという。

 園によると、平日は予約が埋まらない日もあるが、積極的な集客は控えている。感染状況によってはさらに対応を検討するといい、担当者は「夏の園はプールの収入が大きい。厳しい状況だ」と話した。

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県内外から利用者が訪れる「アクアパラダイス パティオ」=深谷市で

深谷の「パティオ」500人限定でも賛否

 深谷市にある市の屋内プール施設「アクアパラダイス パティオ」は、6月から上限800人で営業していたが、緊急事態宣言後は500人にした。ほかに指を近づけるだけで触れずに反応する券売機を導入したり、定期的に消毒したりしているが、やはり市民からは営業を歓迎、疑問視の両方の意見が届いているという。

 お盆の時期に入って来館者が増え、佐藤信也館長は「問い合わせの電話がひっきりなし。対応が大変です」と話す。12日も駐車場は混雑し、県南部のほか群馬や長野など県外ナンバーの車も。6歳の長男と遊びに来た戸田市の男性会社員(42)は「家の近くのプールはみんな休み。県外に遊びに行くのは気が引けるし、ここがやっていてくれて助かった」と笑顔だった。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年8月13日

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