一家6人がコロナ感染して、わかったことがある〈お父ちゃんやってます!加瀬健太郎〉

(2022年4月1日付 東京新聞朝刊)

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お父ちゃんやってます!加瀬健太郎

 初日 長男が陽性とわかり、家族全員、抗原検査キットで調べたところ、妻と僕も陽性。残る子ども3人は陰性。どうしよう。

 とりあえず、僕と長男は仕事部屋で寝ることにする。四男は妻なしでは生きていけないので、換気に気を付け、他のみんなと同室で寝る。「やった! パパと寝れる」と喜んでいる長男がかわいい。

 2日目 朝、ゴミ出しを頼まれた陰性の次男が、「こんなだったらコロナにかかりたいよ」とアホなことを言ってる。長男と次男はリモートで授業。僕が寝てる横で、長男が授業を受けていた。先生が上手に授業されていて感心する。

 3日目 前夜、僕は体が痛くて眠れなかった。妻も長男も症状なしで元気。「コロナは年寄りの方がキツイんだって」と次男。誰が年寄りじゃ。

 4日目 母やママ友の皆さんから連日食料が届き、冷蔵庫がいつもより充実する。ありがたい。長男が「コロナもいいもんだな」とのんきなこと言って、頂いた肉まんを食べている。

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 5日目 暇すぎて、食卓で卓球をする。なかなか楽しい。テーブルテニスとはよくいったもんだ。

 6日目 卓球のネットの代わりに使っていた辞書をティッシュの箱に変える。高さがそろっていい感じ。

 7日目 ラリーも続くようになってきた。

 8日目、9日目、… みんな卓球はうまくなったけど、結局、家族全員コロナに感染した。感染時期がずれた分、さらに長くなった自宅待機期間があけて外に出ると、季節はもう春だった。

 今回の経験から学んだこと 「子どもは、すぐにスマッシュを打ちたがるので、ミスを待てば負けない」

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加瀬健太郎(かせ・けんたろう)

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 写真家。1974年、大阪生まれ。東京の写真スタジオで勤務の後、ロンドンの専門学校で写真を学ぶ。現在は東京を拠点にフリーランスで活動。最新刊は「お父さん、まだだいじょうぶ?日記」(リトルモア)。このほか著書に「スンギ少年のダイエット日記」「お父さん、だいじょうぶ?日記」(同)「ぐうたらとけちとぷー」(偕成社)など。11歳、9歳、4歳、1歳の4兄弟の父。これまでの仕事や作品は公式サイトで紹介している。

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