高崎市が独自の児童相談所設置へ 2025年度めど、増加する虐待相談に対応

安永陽祐 (2021年11月4日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 群馬県高崎市は、2025年度をめどに市独自の児童相談所を設置すると発表した。同市問屋町の町運動公園を建設予定地とし、70~80人の職員を配置する。増加する児童虐待や寄せられる子育て相談などへの迅速な対応を目指す。

「一時保護」市の判断で一体的な対応

 全国的に相次ぐ児童虐待事件を受け、高崎市は2019年10月に児童虐待防止に取り組む専門部署「こども救援センター」を設置した。市によると、県西部児童相談所と連携しながら児童虐待に対応しているが、虐待が疑われる場合に親から子どもを引き離す「一時保護」の権限は児童相談所を持たない市にはない。センター担当者は「一時保護の判断が県と分かれるケースもある。市が児童相談所を設置することで、市の行政サービスにつなげるなど一体的な対応ができるようになる」と利点を説明する。

 センターの職員は、設置当初の13人から22人に拡充。昨年度から県外の自治体の児童相談所に職員を派遣して、経験を積んでいる。開設に向けて今月にも新たな職員を公募し、児童福祉司や児童心理司などの人材を段階的に確保して体制を整備する。

中核市では横須賀、金沢、明石市のみ

 児童福祉法は都道府県と政令市に児童相談所の設置を義務付け、中核市による設置も認めている。国は中核市への設置を促進する方針だが、センターによると設置済みは神奈川県横須賀市、金沢市、兵庫県明石市にとどまっている。

 高崎市に寄せられた児童虐待に関する相談は2014年度は47件だったが、2019年度は252件と右肩上がりで増えている。市は「高崎の子どもは高崎で守ることを最大の使命とし、独自の『行動する児童相談所』設置に向けて準備する」としている。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年11月3日

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