「自閉症のこと知ってほしい」荒川で子どもたちの作品展 目玉は40人による参加型アート

(2022年4月6日付 東京新聞朝刊)
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コロナ禍で子どもたちが集まる活動ができず「久しぶりに顔を見せてくれた親子もいた」と話す氏家さん=荒川区町屋で

 東京都荒川区で暮らす自閉症の子どもと保護者らでつくる「凸凹の子と一緒に育つ会『ひだまり』」が、発達障害啓発週間(2~8日)に合わせ、地域の交流拠点「みんなのお家(うち)ilona(いろーな)」で作品展を開いている。会の代表、氏家景子さん(43)は「作品を通じて自閉症について知ってもらえれば」と話す。

世界自閉症啓発デーに合わせて制作

 展示の目玉は「癒やし」や「希望」を表す自閉症のシンボルカラー「青色」のキャンバスに、子どもたちが描いたクジャクやイルカ、折り鶴、色画用紙の花などを貼った参加型アート「わたしたちの好きなアオ」。「ひだまり」の支援者も含め約40人が世界自閉症啓発デーの2日から2日間で制作した。

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約40人による参加型アート「わたしたちの好きなアオ」

 会は5年前、対人関係が苦手な自閉スペクトラム症の傾向が長男(10)にある氏家さんが、区の児童発達支援センターで出会った保護者仲間との情報交換の場を「小学校入学後も続けたい」とつくった。講師を招いて子どもへの接し方を学ぶ講座や運動教室、料理教室などを開いてきた。

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参加型アートの制作風景(氏家さん提供)

 「いろーな」での作品展は昨年4月、初めて開いた。氏家さんが、特性による生きづらさから子どもが不登校になった保護者から「工作や絵を描くことが好きなので、誰かに見てもらえたら喜ぶかも」と言われたことがきっかけ。「ひだまり」の子どもたちが過去に描いた水彩画や版画と共に展示すると好評で、依頼を受けて区内の飲食店やギャラリーで巡回展も開いた。

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展示されたさまざまな作品を紹介する氏家さん

 今回は参加型アートに加え、子どもたちの新作、自閉症の特性などを紹介する手作りのパネルも展示している。8日まで、午前10時~午後2時。「いろーな」の所在地は荒川区町屋4の16の7。問い合わせは、氏家さんがメール=solsticio.de.verano11@gmail.com=で受け付けている。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年4月6日

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