官僚の子育て阻む長時間労働 1000人調査で68%が過労死ライン越え ママパパ議連が環境改善を提言へ

(2019年6月21日付 東京新聞朝刊)
 子ども・子育て政策の充実を目指す「超党派ママパパ議員連盟」は20日、総会を開き、現役官僚の残業時間などに関する調査の報告を受けた。調査対象となった現役官僚ら1000人のうち、直近1年間で最も忙しかった月の残業時間が「過労死ライン」とされる月100時間を超えた人は68.5%だった。議連は、環境改善に向けて提言をまとめる。

「働き方」関連法で残業時間の上限設けられたが…

 調査は、官僚の家族らでつくる民間団体「官僚の働き方改革を求める国民の会」が今月実施。対象の1000人のうち15%は元官僚で、辞める直前の状況について回答を求めた。

 4月施行の「働き方」関連法では、残業時間に法的拘束力のある上限が設けられた。仕事が忙しい場合でも、単月で100時間未満、2~6カ月平均で80時間以内、年間で720時間以内と制限している。

野田聖子議連会長「霞が関で働く人たちも誰かのパパ、ママ」

 調査によると、直近1年間で土日や自宅勤務を含めた残業時間が720時間を超えた人の割合は65.6%。調査対象の官僚からは「子育ての阻害要因になっている」「このままでは人材が流出する」などの声が寄せられた。

 議連会長の野田聖子衆院予算委員長は「霞が関で働く人たちも誰かのパパ、ママだということを意識し、(改善に)超党派で取り組みたい」と話す。

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