子育て、あなたの提言は? お寄せいただいた声を紹介します

 「東京すくすく」を運営する東京新聞が、「子育て 私の提言」をテーマに投稿を募集したところ、読者の皆さんから育児の悩みや迷い、喜びや感動をつづった投稿が多数寄せられました。18日朝刊「発言」欄に掲載した投稿のうち、一部を紹介します。

 

男性の育児参加、勧めたい
 会社員 上田義松さん(31)=東京都江東区

 昨年、第2子の出生に伴い育児休業を取得した。妻と育児に取り組む中で、多くのことに気付いた。

 まず、当たり前だが、夫婦で育児を行えば、食事も入浴も寝かしつけも余裕をもって行える。育児をいわゆる「ワンオペ」にすると、余裕がなくなる上、育児担当の親が体調を崩すなどした場合に育児環境が崩壊するリスクを抱えてしまう。育児を安定的に行うためには、夫婦での育児が必要だ。

 また、夫婦で育児をすれば育児の質も向上する。例えば、どちらかの親が子どもを叱った際、もう一方の親が子のケア役になれば、子に「逃げ場」ができる。夫婦での育児は、子と親それぞれのストレス緩和につながるのだ。

 核家族化の進む今日、育児の安定性や質を担保するためにも、夫の育児参加が肝要だ。

 「男なのに会社よりも育児を優先するのか」といった男性の育児参加を否定的にとらえる風潮もまだまだ根強いが、われわれ一人一人が男性の育児参加の価値を認識し、社会を変えていかねばならない。

 
写真 芝生でハイハイする子ども

 

「子どもらしさ」を大切に
 主婦 山下かおるさん(45)=川崎市宮前区

 私は医療関係者でも教育関係者でもないので見当違いかもしれませんが、最近、発達障害といわれる子どもがとても増えているように感じます。

 友人が自分の子どももそうかも、と心配していたので、そのような本を読みあさったのですが、落ち着きがない、言うことを聞けない、一つのことにこだわるなど、うちの子にも当てはまることばかり。でも、これを「子ども」と言うのではないでしょうか。

 もちろん、実際にそのような障害で苦しみ悩む子や親御さんがいるのは知っています。治療や援助が必要な場合もあるでしょう。でも、そうではない子もいっぱいいるのに、そうした子を受け入れたり、許すことができにくい世の中になっていないでしょうか。

 会員制交流サイト(SNS)で意見を言うと執拗(しつよう)に叩(たた)かれるなど、なんとも生きにくい世の中。自分もできないようなことを子どもに求めるのはどうなんだ、という自戒を込めて、子どもらしさを大切に子育てしたい。私、45年生きてて、できないことが山ほどある。ごめん、息子よ。

 
写真 一緒に走る2人の子ども

 

娘が「保育士辞めます!」
 主婦 加藤典子さん(57)=東京都北区

 私の娘は赤ちゃんや子どもが大好きで、中学生のころから保育士を目指すようになった。4年制の大学で専門知識を身に付け、保育士の国家試験にも合格し、3年前に私立保育園で保育士として働きだした。

 しかし、かわいい子どもたちを見守るほかに、役所などに提出する大量の書類を書かなければならない。また、行事のたびに準備に追われ、連日終電で帰ってくる。どんなに残業しても月に数時間までしか残業手当がもらえないという園のルールがあるという。

 お散歩は1歳児の場合、1人の保育士が5人の園児を連れて歩く。そのうちの1人が地面に座り込むと、ほかの4人も座ってしまう。そんな状態で、もしも車が飛び出してきたら園児を守り切れない。そう園長に訴えても、役所で定められた人数だからと聞き入れてもらえない。

 地方自治体の担当者の皆さま、保育園経営者の皆さま、娘は本年度をもって保育士を辞める決意をしました。子どもたちのためにも、どうか保育士の労働環境の見直しをお願いします。

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