〈古泉智浩さんの子育て日記〉15・走りきれるか?! 5歳の息子と5キロ走 4歳の時はおんぶで帰ったけれど…

(2020年7月24日付 東京新聞朝刊)

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海で遊ぶうーちゃん(手前)とぽんこちゃん㊨

遊びながら走る息子 ハンカチまで落として…

 5歳の養子の男の子・うーちゃんとは、4歳の時に1つ先のE駅まで4キロのランニングをしたのですが、その後は全然付き合ってもらえなくなってしまいました。だらだらと長い距離を時間をかけて走るのは、確かに何の面白さもなく、疲れてつらいばっかりだったのでしょうか。

 ただ、本人は鬼ごっこでいつも鬼にばかりなってしまい、お友達からも「足が遅い」と言われることを気にしているようでした。久しぶりに誘うと応じてくれました。

 長い距離を走るには一定のペースで黙々と走るのが一番です。ところが、うーちゃんは急にダッシュをして先に行って僕を待っていたり、道路わきの溝のふたを一つ置きに跳んだりと、何か遊びを入れないと間が持たないかのようで、変なことばかりします。

 「うーちゃん、どんなにゆっくりでもいいからとにかく走るのをやめたらダメだよ」

 僕も全然足は速くなくて、普段は1キロ6分前後ですが、5歳児に合わせて8~9分くらいで走ります。だんだん遊びも飽きたようで、黙々と走り、4歳の時とは違ってE駅まで難なく到達しました。

 途中でハンカチを落としてしまい、走りながら来た道を戻りました。幸いすぐに見つかり、帰りはE駅から自宅最寄りのK駅まで電車で移動します。K駅から家までの1キロの途中で、5キロ走を達成しました。

 4歳の時は帰り道は走れず、おんぶで帰りました。5歳児に5キロも走らせていいのか、夜、熱でも出さないか冷や冷やしましたが、ぐっすり眠ってくれました。普段の寝つきの悪さがうそのようです。

うーちゃんの6歳の誕生日、妹が予期せぬ行動に 

 そんなうーちゃんが先日、6歳の誕生日を迎えました。ポケモンのおもちゃの他に、アウトレットの靴屋さんで運動靴が安く出ていたので買いました。プレゼントで渡すと、さっそく履いてリビングを歩き回っています。

 「その靴でまた走りに行こうよ」「うん」

 そんな様子を見ていた2歳の里子のぽん子ちゃんが部屋から出て行きました。ぽん子ちゃんにも靴を買おうと思ったのですが、アウトレットにあるのはうーちゃんの靴より高いものばかりだったため、買わなかったのです。

 部屋に戻ってきたぽん子ちゃんは、外履きを履いています。うーちゃんと一緒にうれしそうに靴のままリビング中を歩き回り、おばあちゃんが悲鳴を上げました。(漫画家)

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