中止検討から一転「オンライン文化祭」開催へ 国立市の私立桐朋中・高で12・13日 生徒が全国の状況を調べて学校を説得

竹谷直子 (2020年9月4日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる

ライブ配信の準備をする生徒=桐朋高校で

 コロナ禍で学校行事の開催が難しい中、私立桐朋中学・高校(東京都国立市)がオンライン文化祭を9月12、13両日に開く。一時は中止の方向だったが、生徒が全国の高校から文化祭の開催状況を聞き取り、約4割がオンライン化に取り組んでいるとの調査結果を学校側に示し、開催にこぎつけた。生徒は「強い意志と努力で実現した」と開催準備を進めている。

62校からの回答が切り札に 39%がオンライン開催、中止は25%

 桐朋中高の文化祭は、東京都教委が12月までに予定される一堂に集まる活動を延期または中止する方針を示したことを受け、中止が検討された。生徒でつくる実行委員会は「文化祭は生徒にとって大切なものだ」と学校側に開催を働き掛けた。

 教師らを実施に向けて説得する切り札が全国調査だった。生徒会長の章子昱(しょうこいく)さん(17)=高校2年=が多摩地域の生徒会長のネットワークを生かし、6月に全国の高校に文化祭の開催状況を尋ね、北海道から福岡県まで17都道府県、62の高校から回答を得た。

 調査結果によると、39%がオンライン開催を目指しており、文化祭を中止する学校は25%にとどまった。規模を縮小または従来通り開く学校は計26%だった。実行委員会がこのデータを学校側に提出した結果、入場者を在校生と保護者1人に絞った上で、オンラインでライブ配信する文化祭の開催が決まった。

文化祭の旗をつくる生徒

ライブや実験、在校生と話せる企画…30種目をオンラインで実施

 文化祭実行委員長の小杉優太さん(17)=高校2年=は「生徒の頑張りを少しでも一般の人に見てほしい」と話す。副委員長の森田凱景(ときかげ)さん(16)=同=は「事前に録画する案もあったが、ライブでしか伝わらない臨場感がある」とオンライン配信の意義を語った。

 章さんは「学校は生徒が人や社会との関わりから成長していく場でもある。先生の判断で、オンライン化を検討せずに中止になるのはもったいないと思った」と振り返る。生徒主導の開催決定について「新たなことに挑戦し、成長につながった」と話した。

 文化祭は、音楽ライブや化学実験をはじめ、事前申込制で入学希望者らが在校生と1対1で話せる企画など約30種目をオンラインで実施する。生徒が作ったホームページで配信する。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年9月4日

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