RSウイルスが季節外れの流行 静岡県内では全国平均の2倍以上 コロナ対策と同じ「換気と手洗い」を

高橋貴仁 (2021年6月17日付 東京新聞朝刊)
 乳幼児に気管支炎や肺炎などの重篤な症状を引き起こす恐れのある「RSウイルス感染症」が、静岡県内で流行している。5月末~6月初旬の一医療機関の1週間の患者数は5.57人で、全国平均の2倍以上。特に御殿場と静岡市の両保健所管内の患者数が多く、県は注意を呼びかけている。

生後間もない乳児は肺炎の症状も

 静岡県によると、RSウイルスは、1歳までに半数以上がかかり、2歳までにはほぼ全員が感染するとされる。年長児や大人が感染しても軽い風邪の症状だが、生後数カ月の乳児が感染した場合、気管支炎や肺炎の症状を起こすことがある。例年冬季を中心に流行するが、全国的に季節外れの流行が広がっている。


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 県は、県内89の小児科で1週間の定点調査をしている。4月以降で県平均が初めて全国を上回ったのは4月12~18日の週。1医療機関の患者数は1.22人で、全国は1.12人。

手や物を介した接触感染が中心

 以降、静岡は全国平均を上回り続け、5月31日~6月6日の週では、県内は5.57人で、全国は2.56人だった。御殿場保健所と静岡市保健所管内は、御殿場が10.75人、静岡市12.25人で、全国平均を大きく上回る。

 せきやくしゃみによる飛沫(ひまつ)感染や、ウイルスが付着した手や物を介した接触感染が中心。健康福祉部の後藤幹生参事は感染防止対策として「新型コロナウイルスと同じで、換気や手洗いを徹底してほしい」と話した。

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