都内でプール熱さらに感染拡大中 原因はアデノウイルス アルコール消毒は効きにくいので注意
渡辺真由子 (2023年11月20日付 東京新聞朝刊に一部加筆)
東京都内では、子どもを中心に流行する咽頭結膜熱(プール熱)の感染拡大が続いている。直近1週間(11月6~12日)では定点医療機関あたりの患者報告数が3.48人となった。患者報告数が3人を超えるのは、1999年の調査開始以降初めて。
医療機関あたりの患者数 初の3人超え
プール熱はアデノウイルスが原因となる感染症で、発熱や目の充血、咽頭炎などの症状が出る。例年は7、8月に感染のピークを迎える。
感染の流行を示す「警報基準」は、患者報告数が3.0人を超えた場合と、患者報告数が3.0人を超える保健所管内の人口が全体の約3割超となった場合と定められている。
今年は8月から患者が増え始め、10月12日には、台東区や江戸川区、江東区など、患者報告数が3.0人を上回った保健所管内の人口が全体の約3割を超えたため、東京都は警報基準に達したと発表した。警報基準に達したのも、1999年の統計開始以来初めてだった。
17日の定例会見で小池百合子知事は「アルコール消毒が効きにくい。流水での手洗いなど、感染対策を心がけてほしい」と呼びかけた。