幼保無償化より「保育の質」向上を 弁護士らがネットワーク結成

(2019年3月6日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 保育事故や保育士の労働問題などに取り組む弁護士らが1月に結成した「保育を考える全国弁護士ネットワーク」が5日、今秋実施予定の幼児教育・保育無償化の問題点などを考える集会を衆院第二議員会館で開いた。参加者からは、今回の無償化策には問題点が多いとして、保育士の配置基準を引き上げることや、保育士の待遇改善などを優先すべきだとの意見が出された。

講演した小林美希さん(右から3番目)とネットワークの弁護士ら

 集会では保育問題に詳しいジャーナリストの小林美希さんが基調講演。保育施設が急増する中、人手不足や保育士の経験不足で、不適切な保育が行われている施設が増えている実態を報告し、「無償化は理念としては歓迎できるが、保育の質の低下や保育士の労働条件の悪さが置き去りにされたまま実施されるべきなのか」と問題提起した。

 ネットワークの弁護士らは、保育所の運営に対する公的補助が保育以外にも使えるようになっている現行制度を見直す必要性や、障害児や虐待リスクのある子を受け入れている公立保育所が民営化されていくことへの懸念などを指摘した。

 ネットワークには約20人が参加している。共同代表の川口創弁護士は「子どもの権利を重視した保育政策のあり方を、自治体や国に提言していきたい」としている。

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