保育の質で園選びできるサイト「ルクミー園探し」 柏市とユニファが連携 59園の特色を”ストーリー”で紹介

牧田幸夫 (2022年11月5日付 東京新聞朝刊)
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くるみこども園の教育理念は「やってみよう!」。跳び箱に挑戦する園児と戸巻園長(左)=柏市で

 保護者が保育施設を探す「保活」に役立ててもらおうと、千葉県柏市は施設を探すサイトを開設した。市内の認可施設の約6割に当たる59(公立22、私立37)の保育園、認定こども園の特色を紹介している。保育者の人材確保など波及効果も期待される。

日々の保育記録を”ストーリー”に

 柏市と柏市私立認可保育園協議会、柏市認定こども園協議会が連携し、市全体で「保育の“見える化”」に取り組む。サイト「ルクミー園探し」は保育施設向けサービスを展開する「ユニファ」(東京都千代田区)が運営。ルクミーは「Look at me」(私を見て)から取った、子どもの側に立った造語という。

 サイトの目玉は、各園の日々の保育記録を紹介する「ストーリー」。写真に加え、「保育者の視点」「保育計画とのつながり」を記載することで、保育の意図や特色が伝わるように工夫した。保護者が園を選ぶ基準のうち、利便性は「駅から徒歩○分」などと表現しやすいが、保育の質については、これまで有効な情報発信の手法がなかったといい、今回のストーリーで園選びの判断材料が増える。

保育者の視点や理念を発信できる

 認定こども園くるみこども園(柏市豊四季台1)のストーリーは「ポップコーンを食べたのは誰?」と題して、大事に育ててきたトウモロコシをカラスに食べられ、3歳児がカラス退治のアイデアを出している様子を紹介。「自分の言葉で思いを伝える姿に成長を感じました」と保育者の視点をつづった。

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園探しサイトに掲載された「ストーリー」で保育の特色が分かる

 戸巻聖園長(49)によると、園の理念は「やってみよう!」「できた!」「わかった!」の三本柱。「挑戦する意欲や問題を工夫して解決する力を育んでいきたい」と特色を挙げる。サイトの開設で早速、見学希望の申し込みがきたという。

保育士側にも園を選ぶ参考になる

 またサイトは、保育者や志す人たちにとっても園を選ぶ参考になる。柏市保育運営課では「市内で働く保育者の確保や資質の向上につなげたい」と期待する。

 太田和美市長は「柏市には多くの特色ある園がある。ストーリーを通して各園の特色や、園の先生方の子どもたちへの熱い思いを多くの方々に知っていただきたい」と話している。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年11月5日

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