葛飾区の主婦が作るフリーペーパー「YOLO!」 “地域ド密着”の子育て情報で人気 スキル持つ仲間が続々「漫画みたい」

加藤健太 (2020年2月17日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
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「YOLO!」を手に笑顔を見せる制作メンバーの(右から)平松剛さん、飯塚明子さん、本多恵さん(中西祥子撮影)

 熱い思いを持った主人公の下に強力な助っ人が次々と現れ、ともに思いを実現していく-。こんな漫画か桃太郎のような展開で、葛飾区の子育て情報をまとめたフリーペーパー「YOLO!(よーろー)」が創刊から半年を迎えた。子育て中のメンバーたちが当事者の視点にこだわり、「パパやママに本当にためになる情報を」と奮闘している。

既存のフリーペーパーに不満「エリアが広すぎる」  

 最新の「YOLO!」2月号は節分に合わせ、かわいらしい鬼に変装した赤ちゃんが表紙を飾る。昨年の8月号の創刊以来、お出かけ情報や習い事の体験談などを紹介してきた。飲食店を取り上げる時は「キッズ用食器あり」「ベビーカー入店可」といった細かな記載を入れるなど、当事者ならではの配慮がのぞく。

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創刊号(左上)から最新号までの「YOLO!」

 発起人は葛飾区内で小学生2人を育てる主婦飯塚明子さん(38)。編集や出版は素人だが、託児所を開いていた経験もあり、「子育てする人の手助けをしたかった」と話す。日ごろ手に取るフリーペーパーは企業などが発行しているため配布エリアが広く、「行きたいと思ったお店は遠いところばかり。身近な情報が載っていない」と不満を感じていた。

 そこで、葛飾に特化したフリーペーパーを作ろうと決意。飲食店や英会話教室などに飛び込み営業をかけてスポンサーを獲得、パソコンと格闘して創刊号を完成させた。YOLO!は「YOU ONLY LIVE ONCE」の頭文字で、「今を楽しもう」という思いを込めた。

区内のデザイナー、ライターが加わりレベルアップ

 創刊号を発行した直後、ありがたい助っ人が現れた。葛飾区内のデザイナー平松剛(たけし)さん(39)だ。「スキルを生かして地域に貢献したかった」と平松さん。書体を統一し、効果的な余白をつくり、写真を見栄え良く配置。メリハリのある読みやすい誌面にグレードアップした。

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「葛飾のパパやママに身近な情報を届けたい」と意気込む飯塚明子さん㊥ら

 レイアウトに四苦八苦していた飯塚さんにとって、まさに渡りに船。「これほど心強いことはない」と喜んでいると、今度は文章のプロが登場した。区内のフリーライター本多恵さん(37)から「私も地元のために協力させて」と熱いメッセージが届いたのだ。編集や出版のスキルを持った人たちが次々と集まる展開に、飯塚さんは「どんどん仲間が加わって、まるで漫画みたい」と感激しきりだ。

 育児や仕事の合間を縫って作業にあたるため、メンバー同士で顔を合わせる機会はほとんどなく、打ち合わせやネタ出しは全てLINEで行う。

公園特集に大反響 メンバーも配布場所も募集中

 3人の子のパパでもある平松さんが発案した11月号の公園特集は特に反響が大きく、「YOLO!を見て行った」といううれしい声も寄せられた。今月末に発行する3月号では、卒園や卒業シーズンに合わせて、ケータリングサービスを利用したパーティーを特集する。

好評だった11月号の葛飾区にある公園特集

 ボランティアながらメンバーは6人まで増え、飯塚さんは「もっと知名度を高めて、いずれはYOLO!主催の子育てイベントをやってみたい」と夢を膨らませる。

 毎月末に2万部を発行、全8ページ。区内の幼稚園や保育園、商業施設「アリオ亀有」など120カ所で配布している。新しいメンバーや、置いてくれる施設を募集中。問い合わせはYOLO!制作部のメールへ。

 [元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年2月17日

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