〈えほん〉「お月さんのシャーベット」作・ペク・ヒナ 訳・長谷川義史

長壁綾子 (2021年7月30日付 東京新聞朝刊)
写真

(長壁綾子撮影)

 寝苦しい夏の晩、どの部屋の住人もエアコンびゅんびゅん、扇風機ぶんぶん、なんとか眠りにつこうとしていた。「えらいこっちゃ。お月さんとけてはるがな」。班長のおばあちゃんは大きなたらいで、お月さんのしずくを受けとめ、シャーベットを作る。甘くて冷たくて、みんなを癒やすのだけど、夜空の月は消えたままで…。

 紙で作った人形とミニチュア模型で構成されていて、住人たちの部屋も細やかな設定がされている。リンドグレーン記念文学賞作家による幻想的なお話を、軽快な大阪弁の翻訳で届ける。1540円。ブロンズ新社=電話03(3498)3272。

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