〈奥山佳恵さんの子育て日記〉31・宿泊体験を控え… 口を出さずに見守るって難しい

(2022年5月20日付 東京新聞朝刊)
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まもなく初めて親元から離れて宿泊体験をする我が子。心配ですが見守りたい!

奥山佳恵さんの子育て日記

声かけを忘れ、シーツに世界地図

 シーツの真ん中に世界地図。ダウン症のある10歳の次男が、人生初めてやらかした。これまでずっと「ぼく、失敗しませんので」を保持していただけに驚きでした。

 真夜中、夫婦で処理していると、夫がふいに言った。「そうか、声かけしなかったせいだ」。いつもなら寝る前などの決まったタイミングで、必ず次男に「トイレは行った?」と声かけをしていた。昨晩はそれをすべて怠っていたという。

 オネショはしたことなかったし、このところようやく自分で便意がわかり、自らトイレに駆け込めるようになっていたので、その成長にすっかり甘んじていた。まだ声かけは必須なのだ。

応援の口出しに「分かってるよ!」

 ただ、最近はこの「声かけ」のあんばいが難しい。次男には近々、小学校の一大イベント「宿泊体験」が迫っている。初めての親元から離れての寝泊まり。トイレはもちろん、お風呂もお風呂上がりも、基本的に一人ですることになる。それを見越して、このところ練習の日々だったのだ。

 なるべく手出しをせず、代わりに口ばかり出していた。「頭の両側にシャンプーの泡がついてないよ」「背中の真ん中がまだぬれてるよ」。次男が困らないように、周りの方にご迷惑をおかけしないように、叱咤(しった)ではなく激励の、応援のつもりの声かけ。すると次男からまさかの「わかってるよ!」なんて言葉が!

心配すぎて「近くに宿をとろうか」

 「そんなこと初めて言われたよ」。夫に伝えると、別バージョンの「しつこいなぁ!」もあるよ、と笑いながら教えてくれた。聞いたことない、と言うと「そりゃそうだよ、佳恵にクドクド言われた後、俺のとこで『しつこいなぁ!』ってグチってるんだから」。私の「よかれ」を本人がそんなふうに思っていたなんて! ショックだし反省しきり。

 手を出さず、声を上げず、目と気持ちだけは届ける…。「親」とはその字のごとく、木の上に立って見てるくらいでちょうどいい、なんて聞いたことがありますが、その難易度の高さったらない。夫は宿泊体験が心配すぎて「近くに宿をとろうか」と半ば本気で言ったので全力で止めた。せっかくの機会、見守らないと。木の上どころか真横にくっついてガン見してどうするのと。私も「わかってるよ!」などと言われない程度の声かけができるよう、親修業に励もう。木の上に立って…見ていられるかなー?(女優・タレント)

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なるほど!

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グッときた

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もやもや...

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