双子ベビーカーめぐり都営バスと親たちが意見交換会 たたまずに乗車可能、課題はルールの周知
浜崎陽介 (2022年12月27日付 東京新聞朝刊)
都営バスでの2人乗りベビーカーの利用に関する意見交換会が、江東区の都営バス有明自動車営業所で開かれた。都営バスや、子育て支援をする認定NPO法人「フローレンス」の関係者、幼い双子を持つ家族らが参加。今後の課題として、乗車時に乗務員に声かけするなどのルールを周知する必要性が浮かび上がった。
大山加奈さんの指摘に都が謝罪
都営バス利用を巡っては先月7日、元バレーボール全日本代表の大山加奈さんが、写真投稿アプリ「インスタグラム」へ自身の体験を投稿し、注目を集めた。
大山さんは双子を乗せたベビーカーを押しバスに乗ろうとしたが、1台目は走り去り、2台目には乗れたものの乗務員からの補助はなかったという。東京都は対応に不備があったとして大山さんに謝罪した。ただ、この投稿には「手伝ってもらう前提で乗るのはどうか」など批判的なコメントも多く寄せられていた。
この日の意見交換会には大山さんもオンラインで参加。その後、双子を育てる2家族が乗車体験をして、利用の手順を確認した。
昨年6月からたたまずに乗車可能
都営バスは昨年6月から全路線で2人乗りベビーカーを折りたたまずに乗車できる運用にしている。今年5月ごろまでには都内の主要な民営バスも続いた。
東京都が配布する利用ガイドでは
- 前方の扉から乗務員に声をかける
- 補助が必要なら申し出て、中央の扉から前向きで乗車する
- 乗務員がスペースをつくるため座席を折り畳む
- ベビーカーを青色のベルトで固定する-という手順が紹介されている。
双子を育てる豊島区在住の女性(34)は手順を確認しながら乗車を体験。「1人で持ち上げることは到底できないので、乗務員さんに手伝ってもらえると助かる。ルールを分かっていれば乗れることが分かった」と話した。フローレンスの市倉加寿代さんは「利用者とバス事業者だけでなく、一緒に乗り合わせる方にも知ってもらうための周知をやっていく必要があると思う」と指摘した。
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