撮れた!都電荒川線のベストショット 小中学生が撮影会、東京新聞カメラマンが先生役に【都営交通×東京すくすく 体験イベント】

 都営交通111周年と都電荒川線の日を記念した体験イベント「親子でつくる!世界で一つのカレンダー」が10月23日、都電荒川線の荒川車庫(荒川区)で開催されました。心地よい秋晴れの下、子どもたちはカメラを首から下げ、撮影会に参加しました。

「主役と脇役で思いが伝わります」

事前に沿線で撮影してきた写真を見本に説明する笠原部長

 都内在住の小・中学生の親子10組20人が参加した今回のイベント。まず初めに都電荒川電車営業所の担当者から「横断場や停留場での撮影は安全上禁止されています。安全な場所を確保した上で楽しく撮影してください」と撮影時の注意点と安全指導を受けました。東京新聞の鉄道大好きカメラマンで今回のイベントの講師、笠原和則・写真部長からも追加のアドバイス。「電車を撮影するときは運転士さんがびっくりしてしまうのでフラッシュは使ってはいけませんよ。それと撮影者は赤い服は着ないでくださいね、運転士さんが危険信号だと間違えてしまうと大変です」と鉄道撮影時の基本を学びました。

 次に、都電を撮影するときのポイントです。 

 笠原部長は沿線で撮影した写真パネルを見せながら、「思いを伝える写真を撮るポイントは、主役と脇役を作ること」と写真の構図について解説。車と都電が一緒に走る様子を撮影できる飛鳥山公園の歩道橋から撮った写真なども紹介しました。

飛鳥山公園下の歩道橋からは都電と都バス、車が並走する様子が撮影できる(笠原和則撮影)

撮影が難しい行き先表示板はシャッタースピードを1/160秒に設定(笠原和則撮影)

この時季は沿線のバラと都電の構図がおすすめ。三ノ輪橋停留場で(笠原和則撮影)

 「電車は前から撮るのが基本。電車の行き先等を表示するLEDタイプの電光掲示板は、シャッタースピードを1/160秒以下にするとキレイに撮れます」など、プロならではのアドバイスもあり、子どもたちは一生懸命メモを取っていました。

いよいよ車庫で撮影にチャレンジ!

 まずは荒川車庫内で止まっている車両の撮影に挑戦です。電車に近づいてみたり、離れてみたりと試行錯誤。車庫内で撮影できるせっかくの機会だからと、低い位置からの撮影にチャレンジする子も。カメラを構え、真剣に撮る姿は立派なカメラマンのようでした。

 

 撮影した写真はその場で笠原部長がチェック。シャッタースピードや構図だけでなく、カメラの機能についても熱心に質問する子どもたちの姿がありました。

写真の撮れ具合を笠原部長と確認する子どもたち

 親子で写真撮影が趣味という板橋区から参加した小学2年生の宮松紡(つむぎ)くんは「写真を撮るのが大好きなので、全部勉強になりました」と大満足の表情です。

走る都電に合わせて「流し撮り」も

「流し撮り」にも挑戦

 次は実際に動いている都電の撮影へ。「手前のバラを主役にして、都電を脇役にして撮ってみよう」と笠原部長のアドバイスを受け、子どもたちは思い思いにシャッターを切りました。練馬区から参加した小学5年生の巽(たつみ)亮太くんは、「動いている都電を撮るのが難しかったけど、動きに合わせてカメラを動かす『流し撮り』の技術を教えてもらったのがよかった」と目を輝かせます。

 学校で写真部に所属する中学2年生の羽野璃生(りお)くんは「ブレないように撮るにはどうしたらいいですか?」と質問。「僕も写真部だったよ。脇をしめて、なるべくカメラが動かないように指の腹だけで押すのがポイント」と、笠原部長はうれしそうに答えていました。

バラを手前に動く都電の撮影にチャレンジ

自分の写真がオリジナルカレンダーに

 練馬区から参加した小学6年生の牛島万貴(かずき)くんは「いつも上手に撮れなかった電光掲示板を、きれいに撮れるようになったのがうれしい」と都電を正面から撮った自信の1枚を見せてくれました。

 「これから飛鳥山の歩道橋で写真を撮って帰りたい」と元気いっぱいの笑顔で話してくれたのは、江戸川区から参加した小学2年生の秋元翔(しょう)くん。同じく江戸川区から参加した小学4年生の浜辺楓華(ふうか)さんも「早速、今日の帰りに教えてもらった撮影スポットで撮ってみます!」と、今回のイベントを通じて写真の魅力に触れたようです。 

 撮影した写真は後日、オリジナルカレンダーとなって参加者の手元に届きます。

写真講師役を終えて

 車庫に止まっている車両を撮影する機会はめったにないので、僕も楽しみながら撮影会に参加することができました。見本用の撮影パネルを制作するために、何度か都電荒川線に乗りましたが、毎回新しい発見があり、改めて都電の走る風景はいいなと感じました。これからも楽しみながら、思い出に残る写真を撮り続けてほしいです。

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なるほど!

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グッときた

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もやもや...

2

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知りたい

すくすくボイス

  • 匿名 says:

    こういったイベントいいですね!
    最近のマナーを守らない写真撮影マニアの男性たちにもどこかで教育の場があれば…と思うのですがtokyo-npさんどうですか??
    昔はマナーも法律も守らないアマチュアカメラマンなんていなかったんですけどね…やはり教える人がいるかいないかって大事ですよ!

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