1歳の娘がおなかがすくと泣きやまない 外出先でどうすれば…〈宮里暁美の子育て相談〉

(2024年1月16日付 東京新聞朝刊)

宮里暁美の子育て相談

家ならよいのですが…

 おなかがすいている時に、ご飯を出すのが遅れたりすると泣き叫んで止まらなくなります。家ならよいのですが、外出先でそうならないようにするにはどうしたらよいでしょう。(1歳女児、母36歳)

ごはんを食べる子どものイラスト

イラスト・永須華枝

「一口おやつ袋」を用意して

 おなかがすくと泣き、食べ始めれば泣きやむというのはとても素直な意思表示ですね。食欲があって、すてきなお子さんです。でも大人の側の準備が整わないと大惨事!という感じにも。心配な気持ち、よく分かります。

 さて、どうしましょうか。最初に思い付くのは、外出するタイミングを考えること。おなかがいっぱいなうちに出かけて、おなかがすく前に帰るというプランです。なかなかよさそうにも思うのですが、そうはうまくいかない可能性大です。外出先には、いろいろな刺激があって、いつもより早くおなかがすいてしまうかもしれないからです。

 そこで思いつくのは、奥の手の用意です。大人のバッグの中に小さなクッキーやパンなど、パッと食べられるものをいくつか入れておきます。数種類用意しておくと安心です。「これじゃない!」という反応が返ってくることもあるので念には念を入れておきます。

 おなかがすきそうな兆しが見えたら、用意しておいた奥の手を出しますが、混み合った電車の中などで食べるのはお勧めしません。車中では大人も子どもも気持ちが落ち着かないと思うからです。できれば、公園や駅のベンチなどにゆっくり座って食べられたら。

 ただ、これはあくまでも応急処置的なもので、少し食欲がおさまったら、落ち着いて食べたり飲んだりする場所に移動します。小さい子どもが食事しやすいお店を口コミなどで調べておくと安心です。子連れにやさしいお店にたどり着けるといいですね。

 外出時に「一口おやつ袋」を用意する習慣は、なかなかいいものです。お子さんが大きくなったら、一緒に用意してもいいですね。「あれとこれと、これ」と数種類のおやつが少しずつ入った袋を自分のリュックに入れると、お子さんの体の中にパワーがみなぎるようです。物の準備を整えながら心の準備を整えて、お出かけをゆっくり楽しんでください。

 (文京区立お茶の水女子大学こども園・前園長、お茶の水女子大学特任教授)

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