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離婚後の子育てのコツ、2時間で学べます 米国発のウェブサイト、日本語版が公開

「リコンゴの子育てひろば」から(一部画像処理)

「リコンゴの子育てひろば」から(一部画像処理)

 離婚が子どもの心身に与える影響や子育てのコツを在宅で学べる米国の親向けオンラインプログラムを、日本の大学教授らが翻訳して公開した。ウェブサイト「リコンゴの子育てひろば」で、無料で受講できる。教授らは「離婚後の子育てを学べる機会が、日本にはほとんどない。誰でも、いつでも学べるものを普及させたかった」と話す。

自宅でOKのオンラインプログラム 大学教授らが翻訳

 プログラムは、米フロリダ州立大家族内暴力研究所が開発。臨床心理士として親が離婚した子どもの支援に携わる東京国際大(埼玉県川越市)人間社会学部の小田切紀子教授が2016年、米国の学会でプログラムを知り、開発者の承諾を得て大正大(東京都豊島区)心理社会学部の青木聡(あきら)教授らと日本版を作った。

米国の親向けオンラインプログラムを翻訳して公開した小田切紀子教授

米国の親向けオンラインプログラムを翻訳して公開した小田切紀子教授

「どちらの味方に…」 子どもの不安を和らげるために

 小田切教授によると、離婚後に一方の親に会えなくなったり、親権や養育費について父母が激しく争う姿を見たりして子どもは悲しみ、不安になることがある。「どちらかの味方をしなくては」と動揺し、身を裂かれる思いをすることも。不登校や引きこもり、他者との人間関係がうまく築けないなど、心身の不調につながる場合もある。

 プログラムは所要約2時間。子どもの不安を和らげるために、子どもが4~7歳の場合は「両方の親が子どもを愛していることを伝える」、13~17歳なら「どちらかの親の味方に付けさせない」など、年齢や性格に応じた対処法を紹介。元パートナーとの争いを解決するために効果的な話し方や、親自身のストレスのサインも教える。

【離婚後の子育てのポイント】
・親同士の感情と子どもとの関係を区別して考える
・学業や情緒面など子どもへの影響を知る
・子どもと積極的にコミュニケーションを取る
・両親が協力して子育てする(虐待やDVがない場合)
・親自身が自分をいたわる方法を身につける
・周囲からのサポートを受ける
※「リコンゴの子育てひろば」から

「夫婦の問題/親子の問題 切り離して考えること」 

 小田切教授によると、欧米の多くの国では、離婚時に家庭裁判所が関与して親向けの教育プログラムを受講させ、養育計画書の提出を求める。日本は裁判所を介さない協議離婚が約9割で、こうした機会はほとんどない。一方の親との関係を断たれる子どもも多く、厚生労働省の全国ひとり親世帯等調査(16年度)では、別居の親と面会交流している子どもは、父子世帯で45.5%、母子世帯で29.8%だった。

 小田切教授は「夫婦の問題と親子の問題を切り離して考えることが大切。祖父母や弁護士、支援者にもプログラムを体験してもらい、子どもを第一にした支援をしてほしい」と話す。