中学生が空き家で無料カフェをオープン「Our Living Room Cafe」 コロナ禍で孤立する人の第2の家に

宮本隆康 (2022年6月4日付 東京新聞朝刊)
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空き家を使った無料カフェ(右奥)の入り口で開店を喜ぶ熊谷さん=東京都調布市で

 東京都調布市の男子中学生が、孤独の解消と空き家の活用を目的にした無料カフェ「Our Living Room Cafe(アワー・リビング・ルーム・カフェ)」を市内で開いた。孤立が社会問題化する中、「コロナ禍で独りでいることが増え、誰かと直接話したい人は多いと思う。そんな寂しさをなくしたい」と話している。

自宅でやってみたら…常連客ができた

 開設したのは調布市内の中学3年の熊谷大輔さん(14)。熊谷さんは以前から「困っている人を助ける手伝いができないか」と考えていた。1年半ほど前、空き家を活用した無料カフェを思い付き、1人で市役所へ相談に訪れた。市が空き家の所有者たちに打診したところ、説明を聞いてくれるオーナーもいた。しかし、「イメージできない。抽象的で理想を語っている」と貸し出しを断られた。

 家族に相談すると「イメージできないなら、自宅でやってみせればいい」と後押しされた。1階の和室で本棚を組み立て、文庫本や絵本、漫画などの古本を用意。昨年10月から週2回、和室を1日10時間開放し、コーヒーやお茶の無料提供を始めた。自身が登校中は母親が店番を務めた。

 当初、訪れる人はほとんどいなかったが、口コミやSNSで広がり、約1カ月後には中高年の女性や若い母親、絵本目当ての近所の子どもらが来るように。多い日は1日10人ほどの来客があり、常連客もできた。

調布市の実証実験で運営者に選定

 この実績を踏まえ、調布市が空き家を活用する本年度の実証実験で、運営者に選ばれた。調布市富士見町1で10畳ほどの1室を無料で借りることができ、今月1日に開店にこぎ着けた。

 原則、毎週火曜と木曜の午後2時~7時に店を開く。熊谷さんは「毎日誰かにあいさつできる環境で、人と人がつながる第2の家になってほしい」と張り切っている。問い合わせはOur Living Room CafeのWebサイトで受け付けている。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年6月4日

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