子どもの趣味がきっかけで、親がこんなに成長できるとは… 恐竜サイト「探究舎」誕生のいきさつを取材して

(2024年1月19日付 東京新聞朝刊)

 子育ては親を成長させてくれる。私も日々実感しています。しかし、子どもの趣味から自分の可能性をこれほど広げることができるのか、と驚いた取材がありました。

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自宅に飾っているSNSのアイコンを紹介するホウボウさん。化石や図鑑、顕微鏡など、探究心をくすぐるアイテムが描き込まれている(アイコンは恐竜イラストレーターのケータさん作)

 親子向けの恐竜情報サイト「探究舎」を運営する2児の母、ホウボウさん=ペンネーム=(38)にインタビューしました(記事「息子が恐竜にハマって人生変わった 主婦が自作した恐竜情報サイトが大人気 全国の博物館からラブコール」)。

 ホウボウさんは小学1年の息子が恐竜にハマったことを機に、知識ゼロの状態から恐竜とインターネットについて独学し、サイトを自力で作成。著名な恐竜学者に単独インタビューし、企業に自ら売り込んで広告を獲得するなど、自分で仕事を作ってしまいました。

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ホウボウさんが運営するサイト「探究舎」から。親子に役立つ恐竜情報の記事が並ぶ

 私がこのサイトを知ったきっかけは、もうすぐ4歳になる次女の一言でした。普段は女児向けのかわいいアニメやピンク色を愛好している次女が、1年ほど前のある日、「恐竜に乗ってみたい」「ごはんを食べさせたい」と言い始めたのです。心当たりは、何げなく見せた往年のアニメ映画「ドラえもん のび太の恐竜」(1980年公開)。のび太が首長竜の赤ちゃんを育て、心を通わせていく話です。

 恐竜に乗せてやるのは無理ですが、せめてかわいいおもちゃはないか。夜な夜なネット検索するうちに、恐竜のぬいぐるみやフィギュアをメーカーごとに解説する「探究舎」の記事に出合いました。

 取材で印象的だったのは、コロナ禍が人の生き方に与えた影響の大きさです。ホウボウさんの場合、子どもに体験させる機会が減ったこと、自宅でもできる働き方を模索したことが、親子に恐竜情報を提供するサイトを作る動機になりました。

 コロナ禍で私たちは多くの機会を失いました。でも失うばかりではなく、何かを見つけた人もいる。そのことに励まされました。

【関連リンク】ホウボウさんのサイト「探究舎」

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