〈えほん〉「やくそく ぼくらはぜったい戦争しない」作・那須正幹 絵・武田美穂

(2025年5月21日付 東京新聞朝刊)
写真

(長壁綾子撮影)

 朝、学校へ行くぼくにばあちゃんが言う。「にいちゃん、いってらっしゃい」。原子爆弾のせいで死んだお兄さんと間違えているのだ。

 1945年8月6日、この町に1発の爆弾が落とされ、多くの人が亡くなった。ばあちゃんの兄さんの洋平さんもその一人。ぼくは生まれかわりかもしれない。だったら…。

 「ズッコケ三人組」などで知られる作者は3歳で被爆し、戦争の悲惨さを訴え続けて2021年に亡くなった。のこした詩から生まれた物語は「ぜったい戦争しない」約束が守られ続ける未来を願う。

 1980円。ポプラ社=電話03(5877)8101。

 

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