カラオケパセラの関連会社が産後ケア事業 横須賀のホテルで「体も心も癒やして」
石川修巳

産後ケア事業に取り組む「マムズ」の荻野睦美社長
カラオケチェーン「カラオケパセラ」などを運営するNSグループ(東京都新宿区)は、出産直後の女性が体も心も癒やす「産後ケア」事業に乗り出した。意外な取り合わせにも見える同社の多角化戦略とは。
助産師らが24時間対応 沐浴指導も
関連会社のマムズは2021年、神奈川県横須賀市に産後ケアホテル「マームガーデンリゾート葉山」を開設した。リゾートホテルの運営ノウハウをベースに、助産師らが24時間対応するベビールームを設置。沐浴(もくよく)指導などもある。
マムズの荻野睦美社長は「産後の不調や育児の不安、孤独感。つらい状況を幸せな時間に変えるサービス」と説明。最少宿泊日数が10泊のプランは1泊あたり定価6万4千円からで、全47室の客室稼働率は年平均で約7割という。
第1子の時に産後うつに悩んだ女性は「子どもが生まれて幸せな時間のはずなのに、喜べていない自分に罪悪感があって」と明かし、第2子の産後にマームガーデンへ。「サポートがあって安心できたし、産んでよかったと思えました」

神奈川県横須賀市の産後ケアホテル「マームガーデンリゾート葉山」
横須賀市のふるさと納税でも人気
NSグループはカラオケ、ホテルなど多業態を展開し、新宿区で保育園の運営も。目指すのは、0歳から100歳まで幸せを提供する「ヒューマン・ハピネス・プロバイダー」。産後は心身の負荷が大きいのに、産後ケアの認知度もサービスも十分ではないとみて「創業者からも『絶対にうちがやるべきことだよ』って」と荻野さん。
宿泊ギフト券が横須賀市のふるさと納税で人気の返礼品となり、地方創生の観点から自治体の視察も多い。荻野さんは「産後ケアを当たり前にしたい」と話している。
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