保育園の連絡帳に刻まれた苦しい思い 今では笑い話なのに、なんであんなに余裕がなかったんだろう
今月中旬、次女の保育園の卒園式が開かれました。例年であれば在園児からの歌のプレゼントやお見送りに親のほうが涙してしまうのですが、今年はコロナの影響でそれもなし。卒園児と保護者だけの式となりましたが、誇らしげに卒園証書を受け取る子どもたちの姿が頼もしく、卒園式という区切りの大切さを感じました。
次は小学校の入学式で提出する書類の作成や準備をやらなくてはと思うもののなかなか重い腰が上がらず、まずは保育園時代の不要な書類から整理をしていたところ次女が2歳児クラスのときに使っていた連絡帳が出てきました。懐かしくなって読んでみると3年前の子どもたちと気持ちに余裕のない自分の様子が刻まれていました。
(連絡帳から一部抜粋)
○月△日
今日も夕食後にトイレが間に合わずに失敗。18時〜19時があぶない時間だとわかっているので「トイレいこう、ない?」と声をかけるのですが「ない」とのこと。私が食器を片付けていると長女から「ママー!Mちゃんなんかくさいよー!!」との報告。Mに「だからトイレに行こうっていったのに!」と怒ってしまいました。「ママ、うんちしてごめんなさい」とMに言われて、私はなんできつい言い方をしてしまったのだろうと反省しました。
✕月○日
昨夜は長女とカタカナの練習をしていたところ、うまくいかなくて投げ出す長女に私がイライラしてしまい、寝るときまで険悪な雰囲気に。あまりに気持ちの切り替えができない長女に対して「もうひとりで寝なさい」とMと寝室を離れリビングに布団を敷いて寝ようとしました。いつもと違う寝場所に喜んでいたMでしたが寝室から聞こえてくるおねえちゃんのすすり泣く声に「ママ、おねえちゃんないてるよ。Mちゃんおねえちゃんのところにいく」と戻っていきました。Mが取り持ってくれて私も長女も素直に謝り仲良く寝ました。
一方で、保育園でのびのびと楽しむ次女の様子が、先生からの連絡欄にびっしりと記されていて、あの頃の次女の姿が浮かびました。
(連絡帳から一部抜粋)
○月✕日
今日はみんなで園庭で遊びました。魚屋さんごっこをするMちゃんに「魚くださいな、いくらですか?」と聞いたら「40万円です」と言われて、びっくり!高くて買えませんでした。
□月△日
今日はお部屋で絵の具で遊びました。汚れ防止シートを敷いてみんなで色塗りを楽しんでいたのですが、気づくとシートに色塗りされていました。「だれー?シートに絵の具ぬったのー」と聞いたらみんなが「Mちゃん!」と声を揃えて教えてくれました。Mちゃんは、あ、バレちゃったという顔でニコニコしていました。
連絡帳を読んでいると長女と次女も私のそばに寄ってきたので3人でゲラゲラ笑いながら読んでしまいました。あのころの失敗もイライラも今思えば大したことではなかったのに、なぜいつも行き場のない思いを抱えていたのだろう。
きっといま同じような状況でイライラしたり、苦しかったり、逃げ出したかったりするお母さん、お父さんがいると思います。どうか一人で悩まないで、近くにいる人、保育園や幼稚園の先生、行政のサポートに話して頼ってみてください。「大丈夫、いつかは笑い話になるよ」って私からも伝えたいです。
なるほど!
グッときた
もやもや...
もっと
知りたい
子育てって宇宙だなって感想があって、すごいな!と思いました。渦中にいるともうぶつかっては再形成される小惑星やチリのごとくで、確かに宇宙かもしれません。あ〜今日も疲れた…。
私には子どもがいないのですが、子育てって宇宙だなと思いながら読ませて頂きました。人間なのでイライラしてしまう事もある。でも自分の振舞いに子どもは敏感に反応する。毎日休みなしで葛藤するお母さんがた、皆素晴らしい人間力をお持ちだと思います。
「もう一人で寝なさいっ!」て、きつく言ったこと、わたしにも似たような経験があります。せつないですね。30数年前のことですが、昨日のことのように思い出しました。本当に、子育てって自分を試されているような気がします。
連絡帳はいいですね。わたしも大事に持っています。母子健康手帳は子どもが成人して妊娠した時に「あなたの赤ちゃんだった時の記録よ」と渡しましたが、保育園の連絡帳はずっと自分で持っていようと思います。