お化け屋敷が4年ぶり復活!道の駅「どまんなかたぬま」 暑~い佐野で背筋が凍る体験を
梅村武史 (2023年7月23日付 東京新聞朝刊)
全国でお化け屋敷を企画・設営する栃木県佐野市田沼町の丸山工芸社による夏行事「怪談 お化け屋敷」が道の駅「どまんなかたぬま」(佐野市吉水町)で開かれている。コロナ禍の影響で4年ぶりの開催となる今回は、原点回帰して「四谷怪談」がテーマ。柳誠社長(78)は「県内一暑い佐野の夏にぴったりの、背筋が凍る体験を提供する」と意気込む。8月27日まで。
テーマは四谷怪談 音、風、光で…
息遣いが聞こえてきそうな「生(いき)人形」と機械仕掛けを駆使した昔ながらのお化け屋敷が同社の真骨頂。江戸時代から伝わる「牡丹(ぼたん)灯籠」「番町皿屋敷」などの古典怪談を題材に音や振動、風、光で恐怖を演出する。栃木県伝統工芸士でもある丸山工芸社3代目の柳社長が作る「生人形」は表情に情念や悲哀がこもり、引き込まれるような怖さがある。
丸山工芸社は1922(大正11)年、柳社長の父が創業。当初は人形芝居などで全国を回っていたが、昭和初期に取り組んだお化け屋敷が評判になり、戦後は「浅草花やしき」「後楽園ゆうえんち」など、北海道から九州までの全国でお化け屋敷の企画に携わってきた。
今夏は苦境を乗り越えての再始動となる。2019年2月、事務所や作業場が火災に見舞われ、長年受け継いできた200体以上の人形や舞台装置、音響など大半を焼失。その夏は周囲の支えで地元開催にこぎ着けたが、翌年からコロナ禍に苦しめられ、3年連続で開催を自粛してきた。
日本人の心に響く、怖さと懐かしさ
関係者らは本番前日の22日、おはらいを受けて臨む。柳社長の次男で4代目を継ぐ亮太さん(42)は「古典のお化けには日本人の心に響く怖さ、懐かしさがある。現代の子どもたちにも楽しんでもらえると思う」と話していた。
午前10時~午後6時。入場料は400円(未就学児無料)。問い合わせは、どまんなかたぬま=電話0283(61)0077=へ。
また、8月27日まで宇都宮市江野町のオリオンACぷらざで開かれているほか、同じく8月27日まで群馬県太田市長手町のぐんまこどもの国児童会館で同社プロデュースのお化け屋敷がある。
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