「子どもにやさしいまち」つくります 町田市など5市町、子どもの意見を施策に反映
小形佳奈 (2018年10月30日付 東京新聞朝刊)
「子どもにやさしいまち」をつくろうという国連児童基金(ユニセフ)の事業に東京都町田市や北海道ニセコ町など5市町が賛同し、それぞれの施策を子どもの視点に立って見直す検証作業を始める。29日、記念フォーラムが都内で開かれ、5市町の首長に日本ユニセフ協会の赤松良子会長から委嘱状が交付された。
ユニセフが提唱「9つの評価基準」
いじめや虐待、貧困など子どもを取り巻く問題の解決には子どもの意見や視点を取り入れたまちづくりが大切だとし、ユニセフは1996年、子どもにやさしいまち事業を提唱。子どもの意見を施策や予算に反映させることなどを各国の自治体に呼び掛け、9つの評価基準を発表した。
同協会によると、ドイツや韓国など約40カ国で自治体が事業に参加しているが、国内で検証に参加するのは初めて。5市町は2年間かけ、ユニセフの9つの評価基準に各自治体特有の課題を加えた10項目に基づき住民参加で施策を自己評価し、結果を公表する。
中学生の議論で「24時間のいじめ相談窓口」
フォーラムでは、来場者が「子どもの意見を反映できるのか」と質問し、石阪丈一町田市長は、市内5カ所の子どもセンターで中高生の声を聞いて施策に生かす取り組みを紹介。仲川げん奈良市長は、「中学校ごとに議論し、24時間のいじめ相談窓口開設につながった」と話した。
同事業作業部会長の木下勇・千葉大大学院教授は「事業は、少子化の中で持続可能なまちづくりにつながる。5市町を参考に、各地に参加が広がれば」と期待を込めた。
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