出産一時金、42万円で実質据え置き 平均費用に10万円足りないまま 2022年度以降に増額を検討

(2020年12月18日付 東京新聞朝刊に一部加筆)
子育て世代がつながる
 
写真 眠っている赤ちゃん
 厚生労働省は17日、出産した人に支給する「出産育児一時金」を2021年度は42万円に据え置くことを決めました。一時金に含まれる「産科医療補償制度」の掛け金が1万6000円から1万2000円に下がるため、実質的に受け取る額は4000円増えることになります。一時金の増額は出産費用の実態調査をした上で2022年度以降に実施する方向で検討します。

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「掛け金」4000円減でプラマイゼロ

 一時金は現在、出産費用分としての40万4000円と、新生児が分娩(ぶんべん)で重度の脳性まひになった場合に備えて妊婦が加入する産科医療補償制度の掛け金の負担分1万6000円の計42万円。医療の進歩などで脳性まひになる新生児が減ったことなどから掛け金は4000円下がりますが、出産費用分に上乗せして一時金の総額を維持します。

 出産にかかる費用は年々増加し、費用が高い都市部では一時金の支給額で賄えない状況になっています。厚労省によると、2019年度の出産費用(正常分娩)の全国平均額は約52万4000円(産科医療補償制度の掛け金含む)で、5年前より約2万4000円上昇。出産にかかる費用の平均額が最も高い東京都では現状、出産する人が20万円超を持ち出している計算となります。少子化対策を拡充させるためにも、厚労省は医療機関から費用の詳しいデータを収集して実態を把握して増額幅を検討することにしています。

自民党議連が「4万円の増額」を要請

 出産費用を巡っては、子育て世代への大きな負担になっているとして、自民党の「出産費用等の負担軽減を進める議員連盟」が一時金について少なくとも4万円の増額を厚労省に要請。公明党も50万円に増やすよう訴えるなど、与党で引き上げを求める声が強まっていました。

 医療保険部会の議論でも「掛け金分が下がるならば一時金自体を引き下げるべきだ」との意見が出た一方、「少子化対策が重視される中、引き下げはそれに逆行するメッセージになる」「値上がりした水準まで引き上げるべきだ」との声があがっていました。

 議連の岸田文雄共同代表は17日、記者団に「来年以降どう積み上げていくのか引き続き追求していきたい」と話しました。

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コメント

  • 匿名 より:

    個人の頑張りに任せる国のやり方には限界があると思います。お金がなければ子供は産めないし、2人目を頑張ろうとは思えない。少子化を改善したいなら、各家庭に負担、課題を強いるのではなく、国が早急に手を入れるべき。このまま無駄な事にばかり税金を使っていれば国は破綻する。

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