〈中倉彰子さんの子育て日記〉72・三者三様、成長記録が宝物に

(2019年3月15日付 東京新聞朝刊)

中倉彰子さんの子育て日記

成長とともに移り変わる子育ての悩み

 私の「子育て日記」の連載は、保育園に通う3人のわが子を紹介するところからスタートしました。

 7年の月日が流れ、長女マイは中学1年生、次女マキは小学4年生。当時1歳だった長男のシンは小学2年生に。子育ての悩みも、子どもの成長とともに、どんどん変わりました。

思春期の長女、ユーモアのある次女

 マイは今、勉強と部活の両立を目指して頑張っています。大人びた面と、びっくりするほど甘えん坊の面があり、思春期真っただ中の、悩み多き年ごろ。私と本気でやり合うこともあります。私も女流棋士ゆえか、負けず嫌いの性格。勝負感覚でマイを言い負かそうとして何度も反省。「負けるが勝ち」という言葉を意識するようになり、少し気持ちが楽になりました。

 マキは姉と弟に挟まれているせいか、我慢強く、気持ちの切り替えが早いです。私とマイのバトルの後、マキが「子育てって大変だね」と励ましてくれたことも。小さい子の世話が好きで、家での誕生日会やクリスマス会などの企画も張り切って準備してくれます。

 黒板の字が見えづらくなってきたとのことで、メガネを買ったのですが、「あー、これでやっと教室に貼ってある給食の献立が読めるよ」。本当の理由はそこ?(笑)。ユーモアがあり、この連載でも面白いネタを提供してくれました。人見知りせず、誰とでも話せる性格は、わが子ながらうらやましいところです。

元気が取りえ、小2の長男

 シンは外遊びが大好きで、下校したらすぐにランドセルを放り投げて出掛けます。元気が取りえですが、宿題をなかなかやらないのが悩みです。大好きな将棋は、熱中する周期に波があるようです。駒を動かす手つきだけは有段者並みなので、実力も追いついてもらいたいものです。私の誕生日に書いてくれた手紙に「こんなシンだけどよろしくね」という一文があり、成長したなぁと感じました。

 この連載は、そのままわが家の子どもたちの成長日記となり、宝物になりました。読者の皆さま、長い間お付き合いをいただき、本当にありがとうございました。(プロ棋士)

 【中倉彰子さんの子育て日記は今回で終了します】

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