〈古泉智浩さんの子育て日記〉12・志村けんさんの踊りが2歳児を魅了 「なんかいもして」の無限ループ

(2020年4月10日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる

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食事前、うーちゃん(中)のいすに乗るぽんこちゃん(右)

いっちょめ、ワ~オ!「東村山音頭」に大興奮

 志村けんさんが新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなりました。僕は「8時だョ!全員集合」世代なので、子どもの前で「東村山音頭」を踊りました。

 「いっちょめ、いっちょめ、ワ~オ! ひ・が・し、むらやーま、いっちょめ、ワーオ!」


〈前回はこちら〉「うーちゃんは足が遅い」と友達に言われて…


 「ワーオ」で両手を万歳よりも少し広げて手のひらを外側に向けて水平にすると、2歳の里子のぽんこちゃんは転げ回って大受けです。5歳の養子のうーちゃんは、なぜか怒ってパンチしてきました。

 ぽんこちゃんは「何回もして」とおねだりします。「もう1回」とは言わず「何回も」と言うので、その度に「飽きるまで無限にやらなければならないのだろうか」と思い巡らせます。何度かやると、その度にぽんこちゃんは笑って転げまわり、うーちゃんにはたたかれます。

 存在を全く知らない幼児を興奮させる志村さんの偉大さに改めて気づきました。

寝る前の過酷なリクエスト…早く9時になって!

 さて、このところ僕の部屋では毎晩、寝る時間まで大騒ぎが繰り広げられています。

 「普通のジャンプ2回と、手を離すジャンプ2回。ひっくり返し2回と新しいひっくり返し2回、飛行機2回と車2回、お相撲2回、ポケモンバトル2回、パパがこうなっているところを渡るの2回」

 うーちゃんからのメニューが最初に言い渡されます。これを全部やるのは僕です。

 「ジャンプ」は両手をつかんで持ち上げます。高く持ち上げて手を離すのが「手を離すジャンプ」。「ひっくり返し」は、おなかを持ち上げてくるっと1回転させてベッドに放り投げます。股の間から差し出した両手をつかんで持ち上げると体が後ろに1回転するのが「新しいひっくり返し」。「飛行機」は両手を広げた体を持ち上げて左右に3回振ってベッドに放り投げます。「車」は布団に寝た僕の両足のすねにうーちゃんが体をはわせ、僕が両足を持ち上げて「ブーンブーン」と荒れ狂った動きをします。

 「パパがこうなってるのを渡る」は、ベッドに寄りかかる僕の体の上を歩いて上がったり、ベッドから僕の両肩に移りおなかに向かって歩いて下りたりすること。おなかを強く踏まれると、うっとなります。さらにぽんこちゃんから「何回もする」と追加オーダーが入ります。あまりにきつくて、毎晩「早く寝る時間の9時になってほしい」と思います。(漫画家)

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