〈中倉彰子さんの子育て日記〉27・冷や汗レッスン

(2014年6月27日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる

中倉彰子さんの子育て日記

桂はウサギ、香はスカイツリー

 先日、次女のマキが通う保育所の年長さんクラスに、将棋のレッスンに出掛けました。私には初めての経験。駒の動かし方から始める、1からのレッスンです。

 どう進めるのが良いか…。保育所の先生が、子どもたちに紙芝居を読み聞かせているのを思い出し、作ってみました。

 タイトルは「しょうぎってなあに?」。自宅でパソコンを使い、ウサギさんが登場するバージョンを作っていると、長女のマイが「解説役のどうぶつは、フクロウがいいと思うよ」。なるほどね。

 駒の動かし方はどう説明しよう。駒の形に切った大きないろ紙の表に漢字、裏にはイラストを描きます。玉と描かれた紙を裏返しにすると王様のイラストが。8種類の将棋駒のそれぞれに、動きの性質になぞらえたイラストを入れてみました。

 「桂という駒はピョンピョン跳ねるからウサギ」「まっすぐ進む香はスカイツリーだね」と私が言うと、マイも「いいねー」。将来は私の助手になってもらおうかな(笑)。

「むずかしい~」

 さて、当日。生徒は18人。(プロ棋士の)パパも助っ人に呼んで、夫婦で講義です。先生たちがついていてくれるので安心です。

 ドキドキのレッスン開始。紙芝居はなかなかの好反応。次は大盤で駒の動かし方の説明。用意した駒の形のいろ紙を使って、一つ一つ伝えていきます。イラストがあると、子どもたちも楽しそうに見てくれます。

 一通り説明を終えて、「では、おさらいです。駒の動ける場所に、丸いマグネットを置いてくれる人?」「はーい」と元気よく手が挙がります。皆うれしそうに、前に出てきてやってくれます。迷っている子がいると、「頑張って」と後ろの席から応援の声。普段からお友達を応援する事ができている。さすがは来年小学生の年長さんです。

 さて、マキはというと、パパとママが教室にいるので、とてもうれしそう。駒の説明で、私が「金の駒はイラストに例えると~」と紙をめくって言おうとする前に、「キノコだよ」なんてバラしてしまったり。

 さて途中までは順調だったのですが、「次は王様を捕まえる練習をしましょう」と、実際に2人のペアになってやらせてみると、説明が足りなかったようで大混乱に。「わかんな~い」「むずかしい~」。集中も切れだす子どもたち。先生方のフォローで何とか切り抜けましたが、冷や汗をかきました。

 これは私の課題です。子どもたちの能力は、教え方が良ければ、どんどん伸びていくものですものね。今度行く時は、みんなをもっと楽しませるからね! (プロ棋士)

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