スポーツウェアの洗濯に柔軟剤は使わないで でも、汗の臭いはどうすれば?

中根真依 (2025年12月24日付 東京新聞朝刊)
 洗濯する時に衣類をふんわりさせたり、香りを付けたりするために使われる柔軟剤。汗の臭いが気になり、スポーツウェアにも使いがちだが、汗を素早く吸い取り、べたつきを抑える吸水速乾機能を持つウェアには使わない方がいいという。今年の汚れを正しく落とすため、適切な洗濯方法を専門家に聞いた。
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「柔軟剤の使用はお避け下さい」と表示されているスポーツウェアのタグ

汗を吸う機能が低下

 ランニングが趣味の記者は、大手スポーツメーカーのシャツやパンツを複数持っている。それらのタグを見ると、ほとんどのウェアに「柔軟剤を使用しないでください」「柔軟剤の使用はお避け下さい」との洗濯表示がある。

 なぜ柔軟剤を使わない方がいいのか。スポーツ用品大手アシックス(神戸市)のホームページには「糸がゆるみ生地の目がずれたり、ひきつれなどの現象が起きる可能性があります。また、糸がやわらかくなり引っかかりやすくなる場合があります」と掲載。吸水速乾インナーを扱う下着大手グンゼ(大阪市)は「吸水性を低下させる恐れがある」と説明。ポリエステルやナイロン製で吸水速乾機能のある商品は、柔軟剤を使わず、中性洗剤で洗うことを推奨する。

 一般的に、柔軟剤には布をなめらかにする機能がある。配合されている油分の膜で繊維をコーティングしたような状態になるためだ。一方で、油分が水をはじいてしまうため、汗を吸う機能が弱まってしまうと考えられる。

 洗剤メーカーのシャボン玉石けん(北九州市)が今秋、20~60代の男女371人に実施したアンケートでは、スポーツウェアの機能として「動きやすさ」に次いで「吸水性、吸汗性」を重視する人が多かった。一方、柔軟剤の使い過ぎが吸水性の低下を引き起こす可能性があることを知らないと答えた人は75%にのぼった。ウェアの洗濯時、普段の方法と変えていないとしたのは87%。複数回答で理由を聞くと「手間だから」が49%だった。

図:スポーツウエアの洗濯の仕方

汗は水洗いで落ちます

 ウェアで気になることについて「汗の臭い残り」を挙げた人が60%で最多。臭いを気にしたり、面倒を避けて他の衣類と同じく、柔軟剤を使って洗濯する人が多いようだ。同社の広報担当者は「心地よくスポーツができるように、洗濯用せっけんの使用をおすすめしたい」と話す。

 同社石けんアドバイザーの前田博昭さんにウェアの洗い方を聞いた。ウェアに付いた泥は、乾燥させた後、はたいて落としてから洗濯機へ。汗などは水洗いでおおむね落ちるため、水だけで一度「標準(すすぎなし)」コースで回す「予洗い」をしてから、洗剤を入れて通常通りの洗濯をすると効果的だという。

 長期間使わないウェアをしまう時にも注意が必要だ。洗剤が残ったままウェアを放置すると、変色したり、臭いの原因になったりする。水量に対して衣類を少なめにして、最低でも2回はすすぎを。前田さんは「汗や皮脂などの頑固な汚れには、酸素系漂白剤の併用もおすすめ」と話す。

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