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〈坂本美雨さんの子育て日記〉7・言葉増えた!喜びの新年

  (2017年1月13日付 東京新聞朝刊)

坂本美雨さんの子育て日記

お正月、仙台のひいおばあちゃんと

ひいおばあちゃんとのお正月

 1歳5カ月。娘にとって人生2回目のお正月は、夫の実家のある仙台に帰省しました。遠出したり親族にチヤホヤされたりという刺激を受け、なんだか急に成長したような気がします。大好きなひいおばあちゃんにも会え、即「だっこぉ」攻め。そして急激に言葉が増えてきました。

 一緒に仕事に行き、大人の会話がよく耳に入ってくるせいか、話すこと自体は早めに始まったのですが、家庭内で登場する頻度のとても高い「サバ美」(うちのネコです)はなぜかずっと言わず、「ワンワン」と呼んでいた娘。なんでもいいけど、それだけはやめて!というサバ美の声が聞こえてくるようでしたが(笑)、昨年末のある日突然、サバちゃんを「ばばちゃん」と呼ぶように! 「ば、ば、ちゃん!」と呼びながら追いかける姿は、かわいくて悶絶(もんぜつ)もの…。

 そんなサバ美が、私たちが仙台から帰ってきた日に、リビングルームで寝落ちしていた娘の上に初めて乗って、お尻を娘の頭に向けて寝るという大きな進展が! これはかなり気を許しているということ。そして乗ってもつぶれないくらい娘が丈夫になった、とサバ美が判断したということ。新年に“姉妹”の新しいページの幕開けでした。

 今日も娘は「ばばちゃん」に向かって「タッチ!」「だっこぉ!」を連発して迷惑がられています。

根源的な喜び

 日々新しい言葉を吸収し、覚えたことを発する娘を見ていて実感するのは「言葉は、うれしい」ということ。新しい言葉を私が彼女に向かって発する時、ニマ~っとうれしそうな顔をすることがよくあります。たとえばおやつをもっと欲しそうに私のバッグをばんばんたたく時、「もっと、くーださい♪」と何度か言ってみせると、ニヤっとして小声で「…もてゅぉー」というような感じで反復する。一緒にお風呂に入っている時に、はな、くち、と言いながらお顔のパーツにちょんちょん触れていくと、とても喜び、2、3日で覚えてしまう。

 自分の興味のある物に呼び名がある、ということ自体がうれしい。何かをもっと欲しい、という自分の感情を言い表して人に伝えることができるのが、うれしい。大人が新しい言語を勉強して会得する時とは少し違う、もっと根源的なうれしさがあるのではないかと思います。言葉を知った時の、じわっと広がるような笑みに、そのことを実感します。(ミュージシャン)