なんだか涙が出た。病児保育室から届いた5年前の写真

子育て世代がつながる

 

写真

病児保育室から届いた写真とメッセージ

 うれしい手紙だった。

「小学校入学おめでとう!」というメッセージとともに、5年前1歳だったわが子の写真が、以前利用していた病児保育室から届いた。

 病児保育室は、熱が出たり、感染症にかかったりして保育園に預けられない子を、診察を経て、看護師や保育士がみてくれる施設だ。写真の日付は2016(平成28)年4月19日。約1年の育児休業から復帰した日、子どもがさっそく熱を出し、初日から利用した時の写真だった。

 あの日、熱を出したわが子を小児科併設の病児保育室に預け、後ろ髪を引かれる思いで会社に向かった。でも、初日から育休前のように仕事ができるわけじゃない。

 具合の悪い子を置いてきた罪悪感とやりきれなさ、仕事も育児も中途半端な自分に泣きそうだった。当時、夫は単身赴任中。ワンオペ状態だった。

 子どもの体調もなかなか良くならず、その後3週間、仕事を休んだり、病児保育に預けたりする日が続いた。「仕事、続けられないかも…」。そんな気持ちもよぎったけれど、子どもを迎えに行くと、いつも病児保育室の保育士さんたちが励ましてくれた。

 思いがけない写真が届いたことがうれしくて、数年ぶりに病児保育室に電話をかけた。3歳になるころまでしょっちゅう利用していたが、成長するにつれ、子どもも丈夫になり、すっかりご無沙汰していた。でも、スタッフの方は、私たち親子を覚えていてくれた。薬の飲ませ間違いなどを防ぐために撮った写真を、小学校入学と同時に送っているという。

 「みんなで大きくなったかなって、話していたんですよ」
 「お母さんも大変だったでしょう」

 他愛もない会話だったが、当時を思い出したら、なんだか涙が出た。しんどかったな、あの時…。病児保育室がなかったら働き続けられなかったかも、と感謝しかなかった。

 「女性活躍」や「仕事と育児の両立」が言われ、それを支える制度は年々整いつつある。でも、病児保育に預ければ「子どもがかわいそう」と言われたし、何より自分自身もどこかそう思っていた。今回、突然届いた手紙は、地域で気にかけていてくれた人がいること、その気持ちに支えられて子育てしてきたことを気づかせてくれた。

 写真を見たわが子はというと、「覚えてるよ!おもちゃがいろいろあって楽しかった」。感傷的な気分の私とは対照的に、あっさり! 拍子抜けした。

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