新年度、子の送迎に活躍する「電動アシスト自転車」選び方と乗り方は? 専門家に聞きました
アシストの強さ、普段は「中」で 充電は5~6日に一度
東京・世田谷の「サイクルベースあさひ砧公園店」。電動自転車に乗ったことがない記者が、試乗させてもらった。またいで両足を地面に着けたら、3段階あるアシストの強さを真ん中に。ペダルを軽く踏み込むだけで予想以上にグッと加速し、思わずのけぞった。
「平たんな道や荷物が多くないときは『中』で十分。バッテリーやタイヤの消耗も少なくて済みます」と店長の船越征久さん(44)。充電は減り具合を見ながら、5、6日に一度程度にするのが、バッテリーを長もちさせるコツという。
電動自転車は1人乗り用でも10万円ほど。子を乗せられるタイプは15万円前後とさらに高価だ。しかし、「あさひ」全体の電動自転車の売上高は、過去3年間、毎年約20%ずつ増えている。
選ぶときは「BAA」「幼児2人同乗」マークを確認しよう
選ぶ際には、自転車協会の安全基準をクリアしていることを示す「BAAマーク」が付いているかどうか確認を。3人乗りを選ぶ場合は、さらに「幼児2人同乗基準適合車マーク」をチェックしよう。外国製などでこのマークがない場合、3人乗りを禁止している都道府県もある。
日ごろはタイヤの空気や走行時の異音をチェックし、年に1、2回は専門店で見てもらうとよい。あさひでは、購入時に盗難保険を含めた3年保障を約5000円でつけられる。こうした保障を利用するのもよい。
子どもを乗り降りさせる時は特に注意が必要だ。「自転車の安全利用促進委員会」(渋谷区)の遠藤まさ子さんは「重心が傾いたり、ハンドルが動いたりして自転車が倒れ、子どもがけがをするケースが多い」と指摘。「子ども2人を乗り降りさせる際は、乗せるときは後ろの子を、降ろすときは前の子を先に。面倒でも、必ずヘルメットをかぶらせて、ベルトを着けてほしい」と呼び掛ける。
歩行者との事故急増 車道の路肩を走り、交通ルール守って
遠藤さんによると、歩行者との接触など、自転車側が加害者になる事故も急増しているという。「電動自転車は育児用品ではなく、時速十数キロは出る乗り物。徐行以外は、車道の路肩を走り、車道側の信号や標識を守るのがルールです」
電動自転車の魅力は、手軽に行動範囲が広がること。小学生と保育園児を育てる遠藤さんは「子どもの行事が重なり、自宅と学校、保育園、最寄り駅を行ったり来たり、結構な距離を走る日も。四季の移り変わりを感じられ、子どもとの会話も弾みます。ルールを守り安全に乗ってほしい」と話している。
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