グリーンリボンフェスで「すくすくかけっこ教室」初開催 音楽のビートに乗って、楽しくトレーニング!「速く走るにはリズムが大事」

(2025年10月14日付 東京新聞朝刊に一部加筆)
 臓器移植を受けた人と市民ランナーが走る「フコク生命2025グリーンリボンランニングフェスティバル」(NPO法人日本移植者協議会、東京新聞など主催)が13日、東京・駒沢オリンピック公園の陸上競技場とジョギングコースで開かれました。臓器移植の普及をテーマに掲げるこのイベントは今年で18回目。東京すくすくでは、今回初めて子ども向けのかけっこ教室を開きました。
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都立高校陸上競技部顧問の棟方拓也さんと元陸上競技選手の北村夢さんから走り方のコツを教わった

 グリーンリボンは移植医療普及のシンボルマーク。18回目の今年は5キロ、10キロ、ハーフマラソン、2.5キロのファミリーラン、42.195キロを2~10人でつなぐリレーの5部門がありました。

 競技の合間には臓器移植を受けた人による宣誓や、臓器提供をした人の家族への花束贈呈と感謝を込めてエコ風船を飛ばす「バルーンセレモニー」が行われました。歌手の松山優太さんによる特別ライブや、元陸上競技800メートル選手の北村夢さんによる「かけっこ教室」も開かれました。当日は、5歳〜小学6年生134人が参加しました。

本物の陸上競技場のトラックで

 講師を務めたのは都立高校陸上競技部の顧問で音楽のビートに合わせたトレーニングを考案した棟方拓也さんと、元陸上競技選手の北村夢さん。子どもたちは本物の陸上競技場のトラックにワクワクしながら先生たちと対面しました。走ることが好きな子も苦手な子もいますが、みんな「速く走れるようになりたい」という気持ちは同じようです。

 まずは棟方さんによる準備体操と基本運動のレクチャーです。音楽に合わせて、手首や足首だけでなく、大きく腕を回したり、左右の手を逆向きに回すよう促され、うまくいかず混乱する様子も。その後はスキップや2ステップで足の動きを練習します。棟方さんは「速く走るためにはリズム感が大事」と子どもたちに呼びかけます。

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一生懸命に走る子どもたち

 次に北村さんによる走り方のレクチャーです。北村さんは走る時の腕の振り方について説明しました。「ひじを曲げて四角をつくります。ひじが下がると絶対に速く走れません。腰からなにか植物が生えていることをイメージしてみて。その植物を腕を振って刈り取るつもりでやってみて」とアドバイス。子どもたちは一生懸命腕を振ってみせます。

 その場でもも上げとあわせて腕を振る練習をした後、そのまま実際に走ってみます。普段意識していなかった腕ともも上げをしながら走ろうとすると最初はうまくいきません。何本か走ると次第に慣れてきた子どもたち。最後は世界陸上さながら英語のスタート音声に合わせてスタートし、走り切ってみます。

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イベントでは親子で走るファミリーランもあった

腕の振り方が大きくなった!

 スタートダッシュがうまくいかなくて遅れてしまっても、汗だくになって走り抜ける姿にみんなで拍手。見守る保護者も笑顔で子どもたちに声援を送っていました。

 教室に参加した小学4年生の石井創さんは、「日頃からサッカーの練習で走ることには慣れていた。今日教えてもらったウオーミングアップや足のステップの練習は最初はよくわからなかったけど、細かなポイントが走ることにつながっていることが後でわかった」と納得した顔を見せてくれました。父親は「運動会がもうすぐあり、徒競走で速い子たちと一緒の組で走ることが決まってから、走るコツを教えてもらえるイベントを探していた。今日はいいアドバイスをもらえた」と話していました。

 小学1年生の男の子の母親は「いつもは手足が一緒にでてしまうことがあったので、走るときのコツをどう教えればいいのか知りたかった。先生に教えてもらって、最後の方は腕の振りが大きくなっていることがわかった。参加できてよかった」と感想を話してくれました。

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