杉浦太陽さん×産後クライシス(4)妻が立っているときは、僕も座らないで動く。ワンオペは本当にキツいから

写真 杉浦太陽さん「妻が立ってるなら、僕も座らずに動く」

Q4.家事育児の分担は、何対何くらい?

◇子どもの誕生後に夫婦仲が急速に悪化する「産後クライシス」について、4児の父であるタレント・杉浦太陽さん(40)と考えます。神奈川県の「ひぃゆぅつかママ」さん、0歳の男の子と、5歳と小学3年生の女の子を育てる30代後半のお母さんからの質問です。

出産後、子育てという大きな仕事と責任が増えたことで、夫や自分自身を構い、ねぎらう余裕がなくなったと感じます。今の家事分担は10:0、育児分担は7:3です。育休中の今は、育児の分担が偏るのは仕方がないと思うので、愚痴は言いますが、忙しい夫を呼び止めてまで話し合うことはできていない状況です。

杉浦さんは、仕事をしながら、家庭(家事・育児)のことには、どのくらいの割合で関わっていますか? また、その度合いについて、どのように考えていますか?

家に帰ったら手が空いてる方がやる

谷岡聖史記者 収録に時間がかかったりと、仕事が予定通り終わらないこともあると思いますが、いかがですか?

杉浦太陽さん 僕は今、仕事と育児で24時間が終わっていくような毎日なんですが、「家に帰ったら手が空いている方がやる」というのがうちのルールです。

 最近、妻がめちゃくちゃ料理の腕を上げているので、料理に関しては妻に任せていますね。妻がちょっと疲れたな、っていう日は僕が作りますけど。その分、僕が子どもの宿題見たり、一番下の子どもの遊び相手になったりしています。ごはんができたら「ごはんだよー!」と呼んで、料理が終わったら片付けたり、洗い物をしたり。

 変にガチガチに決めてしまうと、「やらなきゃいけない」となってしまう。それより僕の場合は、「今これちょっとたまってるからやっておこうか」ぐらいの感じがいい。妻のルーティンの話も(質問2の回答で)しましたけど、その流れを壊さないようにして、そのとき手が空いている方が家事・育児をやるようにしています。

自分1人で座らないで、一緒にやる

今川綾音記者 杉浦さんが何かの時に「妻が立って動いているときは、やることがあるということだから僕は座らない」とお話しされていたのが、すごくいいなと思いました。

杉浦さん そうですね、自分一人で座らない。妻は何かやることがあって動いてるわけです。あー、料理してるわ、片付けてるわ、と、妻が動いているときは、俺も座ってないで妻にしゃべりに行くんです。「なにしてるの?」って。

写真 夫婦関係について話す杉浦太陽さん

 妻も手伝ってほしいことがあれば、俺に全部頼んでくるので動きやすいです。「たーくんあれ」「たーくん荷物取りに来て」と1日20回くらい呼ばれます。言われなくてもやることはやりますけど、呼ばれるのが一番楽ですね。

今川 そういう関係ができてるんですね。

杉浦さん 「あれやっといて」って言われる方が僕も「OK、OK」って動けるので、うちはそのリズムでやってます。だから、家事育児を何割やってるかというと、僕の場合はわからないです。

今川 一緒にいる時に一緒にやるスタンスがいいですね。

1日丸々チェンジ「マジきついな」

今川 谷岡さんは、娘さんが小さいときに警視庁を担当していましたけれど、その頃は家事育児の分担はどうしていましたか?

谷岡 娘が1歳になるころから警視庁の取材を担当することになって、主に殺人事件など凶悪事件の取材をしていました。朝も自分が一番先に、遅くても7時くらいまでには家を出て、帰りも早くて夜9時半とか10時。そのときの家事育児の分担は、ほぼ10:0でした。

杉浦さん そうなっちゃいますよね。

写真 夫婦関係について話す杉浦太陽さん

谷岡 おまけしても9:1でした。妻も働いていて、土曜日の勤務もある。そうすると一緒にいる時間が日曜しかほぼない。そこでわずかな手伝いをする。妻はそれでも仕方ないと家事育児を担ってくれていたんですけど、結局妻が体調を崩してしまった。だから、あまり極端に偏るというのはよくないなと、そのときしみじみ思いました。

杉浦さん そうですよね。1回丸々チェンジする日を作って、ダンナさんか奥さんか、普段シュフ(主夫・主婦)をしてる方が、外へ羽を伸ばしにいく。丸1日、2日経験したら、「マジきついな」と実感する。そのきつさはパートナーに知っておいてもらいたいですよね。

今川 そうですね、1人で全部やるのって、パートナーがいて、その補助のもとにやるのとまるで違いますものね。

杉浦さん 全然違います。

心底思った「早く帰ってきてくれ」

谷岡 そのチェンジってすごく大事ですよね。僕は昨年4月まで1年間育休を取ったんですけど、育休の1日目に妻に「私は今日一日外に出かけてくるから、1人でやってみて」って言われたんです。

杉浦さん あ~、やったんですね。

谷岡 はい。で、1日過ごして。ワンオペ育児の大変さと心細さを痛感しました。

杉浦さん めっちゃ感じますよね。

写真 杉浦太陽さん(右)と話す今川綾音記者(左)と谷岡聖史記者

谷岡 すごくよく分かって、帰ってきた妻に、「ありがとう、早く帰ってきてくれてありがとう!!」って。

杉浦さん 俺もあります。希美(妻の元モーニング娘。辻希美さん)が仕事の日に俺が丸1日子どもたちを見る日があると、何度も時計を見て、「何時に終わるかなあ」「帰ってきてくれへんかなあ」「早く帰ってくれ~」って思うから。家庭のことでは、心のどこかで妻を頼ってるんでしょうね。それを再認識する。

今川 「早く帰ってきてくれ」っていう気持ち、本当によく分かります。自分一人がこの子どもの命全部を負っているっていう緊張感が大きくて、「いるだけでもいいから、早く帰ってきて」っていつも思っていました。

杉浦さん 一緒にできるパートナーだと、会話が生まれる。1人でやってるときは悶々としちゃうけど、愚痴も言いながら片付けしてると気も楽になるんですよね。誰かとしゃべりながら、ガス抜きしながらやるのが一番。コロナの自粛生活も同じで、ずっと家族みんな一緒にいてストレスもたまるけど、「コロナしんどいなあ」「こんなんムリやわ」とガス抜きしながら2人で言いながらやると、あまり苦にならない。1人でやる大変さって、ほんときついですよね。

写真 東京すくすくオンライン講座 杉浦太陽さんに聞く 夫婦の危機の乗り越え方 全9回

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  • とうこ says:

    一児の母です。産後数年経っていますが、ずっと産後クライシスが続いている気がします。記事はどれも共感するものばかりでした。

    杉浦さんはパパの鏡のような方だと思いました。ここまで徹底して色々努力されてるの、本当に感心します。

    さっそく夫にも記事を送りましたが、何か感じとってくれたようです。杉浦さんが育児のヒントをくれたみたいです。

    こういった旦那さん目線からの産後クライシスについての記事はあまりなかった気がするので、とても参考になりました。記者のおふたりの視点も育児を経験されている方ならではで、共感できました。育児の大変さは経験した人にしか分かり得ませんから…。ぜひ続けてお願いします!

    とうこ 女性 30代

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