生後11カ月の男児死亡 船橋市・千葉市・千葉県で連携不足だった あざの写真が共有されず…
第三者検証委の報告書を発表
2023年7月に千葉県船橋市で生後11カ月の男児が死亡した事案で、男児の家庭に対応していた船橋市と千葉市、千葉県が先月、それぞれ設けた第三者検証委員会の報告書を発表した。いずれも関係機関の情報共有に課題があったと指摘。各機関の連携や、家庭への支援のあり方について改善を求めた。

千葉県の第三者による検証委員会の報告書について説明する川崎二三彦委員長(右)=千葉県庁で
千葉市児相はネグレクト疑いで一時保護
乳児は2022年8月に生まれ、2023年7月下旬、自宅の布団の中で冷たくなっており、搬送先の病院で死亡が確認された。死因は脳損傷。2024年7月に当時26歳の母親が傷害致死容疑で逮捕され、その後に処分保留で釈放。在宅捜査の結果、千葉地検は2025年8月、不起訴とした。
千葉県の検証委報告書によると、母親が妊婦健診を受けていなかったなどの理由で、当時住んでいた千葉市の児童相談所は、ネグレクト(育児放棄)の疑いで男児の出生後、2022年8月末に一時保護した。一方、翌9月ごろに父母は千葉市から船橋市に転居。男児は2023年4月に船橋市内の保育園に入園し、一時保護は解除された。千葉市児相はその後、船橋市内にある千葉県児相に事案を引き継いだ。
千葉県検証委は、こうした経緯から「対応が難しい事例」と指摘。虐待による死亡とは断定できないとした上で、千葉市児相、千葉県児相、船橋市の福祉支援の部署など関係機関の連携において複数の課題を挙げた。
転居事案はリスクが高い 課題共有を
例えば、保育園側は男児の傷やあざを確認して撮影していたが、千葉市児相はこの画像を確認しておらず、関係機関全体として十分に注意していなかった。ほかに、児相や船橋市の福祉支援担当者らによる調整会議では、情報共有用の会議録を作っていなかった。
県検証委は、当初はネグレクトと判断しても、情報に応じて身体的虐待の可能性も検討するなど、事案の評価や対応を見直すよう提言。関係機関に会議の議事録作成を含め、情報共有の徹底を求めた。県庁で記者会見した川崎二三彦(ふみひこ)委員長は「転居事案はリスクが高い。課題を共有し今後に生かしてほしい」と話した。
千葉市の検証委も連携不足を問題視。市の児相はどこまで男児の家庭に介入するかを含め、支援プランを明確にしないまま一時保護を解除し、その後の安全確認も不十分だったと指摘した。船橋市の検証委は、傷やあざなどの情報を基に、より丁寧に関係機関と情報共有すべきだったとした。
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