うーちゃん野球で活躍!努力の積み重ねで強いチームに〈古泉智浩さんの子育て日記〉66

(2025年11月19日付 東京新聞朝刊)
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マウンドに立ち、ピッチャーを務めるうーちゃん

 古泉智浩さんの子育て日記

楽しく試合や練習をしてくれれば

 小5のうーちゃんは、小3の時に町の野球チームに所属していたのですが、親の我々が運営についていけず、チームを変わることになりました。その後、そこで続けています。

 はっきり言って申し訳ないのですが、このチームは弱いチームでした。メンバーが5人まで減って存続の危機すらありました。なので加入を希望すると、とても歓迎してくれたのです。

 その時点で6年生がおらず、5年生も3人しかいませんでした。練習試合や公式戦で負け続けていました。フォアボールで相手チームのランナーを出すと、全員が盗塁してしまいます。三盗もどんどん許します。そしてキャッチャーのパスボールで失点、いくらも打たれていないのにコールド負け、という試合ばかりでした。

 うーちゃんは捕球が上手でした。セカンドを守ることが多く、セカンドフライは確実にキャッチして、貴重なアウトを取りました。アウト一つ取ることが切実な問題なのです。常にハラハラして見ていました。1アウトが4点くらいの価値があると思えました。

 僕としては、うーちゃんが野球が好きで、チームプレーができて、運動習慣が身についてくれさえすればよいと思っていました。強いチームでなくても、楽しく試合や練習をしてくれればいい、と思っていたのです。

 去年は6年生が3人となり、ちょっとずつ試合で勝つようになりました。5年生が多く、着実に上達していました。今年は6年生だけで9人もいて、試合ではそれまで歯が立たなかったチームに勝てるようになってきました。

苦手な打撃で うーちゃんヒット!

 5年生のうーちゃんは体が小さいままで、打撃が向上せずレギュラーに選ばれないことも多くなりました。ただチームは、数々の試合で好成績を残すうちにリーグ大会で優勝したのです。努力の積み重ねで、こんなにも立派な強豪チームになって誇らしくもあり、僕なんかが携わっていていいのかな、と思うこともあります。

 6年生が今秋でごっそり抜け、来年はうーちゃんを含め6年生が2人しかいません。また弱小チームに戻ってしまうのではないかとの不安がありました。しかし、先日行われた6年生の壮行会で、6年生対5年生以下のチームの試合がありました。5年生以下のチームはボコボコにやられて、コールド負け、などと予想したのですが、0対0の引き分けでした。うーちゃんもヒットを打ちました。うーちゃんの活躍、チームの健闘に期待が膨らみます。

古泉智浩(こいずみ・ともひろ)

 漫画家。養子の11歳男児うーちゃんと、7歳女児ぽんこちゃんを育てる。

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