杉浦太陽さん、看護師の言葉に「泣きそうになりました」 第5子誕生で実感した「夫への産後ケア」の必要性

大野雄一郎 (2025年11月19日付 東京新聞朝刊)
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子育てと仕事の両立について話す杉浦太陽さん=名古屋市緑区で(今川香穂撮影)

 今年8月に第5子が誕生したタレントで俳優の杉浦太陽さん(44)。家族を大切にしながら、テレビやラジオへの出演を多くこなす売れっ子だ。公私ともに充実する杉浦さんだが「仕事も育児も頑張る男性への支援が少ない」と感じることがあるという。19日は、男性の心身の健康やジェンダー平等を考える「国際男性デー」。理想的な家族の在り方について、杉浦さんに語ってもらった。 

円満の秘訣は「妻を否定しない」

-5人のお子さんに囲まれた今の生活はいかがですか。

 日々子育てに追われています。一番下の子については、妻と手分けしながら抱っこをして、おむつを替え、お風呂に入れて、寝かしつけをして…。それでも、赤ちゃんの「癒やし」は家庭を柔らかくしてくれていますね。子どもが増えるごとに、育児のスキルも上がっています。

 僕ら夫婦は「2人で育児する」という考えを持っています。子どもが僕の言うことを聞かなかったら、そのときは妻がビシっと言ってくれる。助かっていますし、バランスが取れていると思います。

-夫婦仲も良いですよね。円満の秘訣(ひけつ)は。

 家庭のことに関して、妻を否定しないことでしょうか。結果として妻に非があることでも、否定せず全部話を聞くようにしています。勘違いや誤解を防ぐためにこちらの意見も伝えますが、最後まで妻の味方でいることが大事だと思っています。

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「最後まで妻の味方でいることが大事」と話す杉浦太陽さん

 僕は「妻の機嫌が悪いこと」がこの世で一番嫌い。妻がイライラしていると、家に帰りたくなくなるじゃないですか。帰りたくなる家にするためには、僕も努力しないといけない。どう動いたらいいのか俯瞰(ふかん)して考え、家での役割を果たすようにしています。

 仕事の合間に数時間でも帰れる時間があれば、家に帰っていますね。仕事をし過ぎて家庭を犠牲にするのは違うと思っています。

「パパも無理しないで休んで」

-ただ、そんな「頑張っているパパへの支援」は「ママへの支援」に比べて少ない気がします。

 それは僕もすごく感じます。パパへのねぎらいの言葉も、必要ですよね。

 5人目の出産のとき、僕も含めたみんなが妻を「頑張れ」と応援しました。そんなとき、看護師さんに「パパも無理しないで休んでくださいね」と言われ、泣きそうになりました。そのひと言だけで頑張れるような気持ちになったんです。

 女性が命懸けで出産をするのは、もちろん大変だと分かっています。でも、産後の妻をサポートして、さらに仕事もしているような男性は、肉体的に変化がなかったとしても、精神的には結構疲弊しているもの。夫への「メンタル産後ケア」も必要なのかなと思います。

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「男性のメンタル産後ケアも必要」と話す杉浦太陽さん

杉浦太陽(すぎうら・たいよう)

 1981年、大阪府出身。妻は元モーニング娘。の辻希美さん。2001年に「ウルトラマンコスモス」で主演し、その後もドラマや情報番組などマルチに活躍。TOKYO FMとFM AICHIによるラジオ番組「SBI損保 presents TOKYO こども TIMES」でもパーソナリティーを務める。

 同番組は9日、名古屋市緑区のイオンモール大高で公開収録を行った。杉浦さんが同局パーソナリティー水城あやのさんと「幸せな家族像」について対談。その様子が聴ける特別番組は、24日午後3時から両局で放送される。

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